ハンドルポジション調整の決め方 セパハンの角度で走りはどう変わる?
公開日:
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最終更新日:2021/08/22
ZX-25R(整備・カスタム), ジムカーナ関係, バイク
こんにちは、紫摩です。
前回は調整式のセパレートハンドルに交換しましたというところまで書きましたが、いろいろと調整していくうちにある法則を見つけました。
これは僕が考えた内容なので、セオリーとはかけ離れているかもしれません。
ポイントは高さと垂れ角の決め方、メリットデメリットです。ハンドル交換の際の参考にしてください。
ハンドルと角度のポジションの考え方
CBR125R、VTR、CBR400RR、グロム、ZX-25Rと、ジムカーナを経験してずっと頭を悩ませているのがハンドルポジションです。
バーハンに限らずセパレートハンドルでも同じ。
ステップやシートと併せて、ライディングに大きく影響する部分です。
ハンドルの角度が微妙に変わるだけで、タイムや走り方が変わるし、乘りやすさも変わります。
でもまずはどうしたいか、どういう走りが目的なのかを明確にしておく必要があります。
「ハンドルが遠いから近づけたい」だけでは沼にハマりますので注意。
- 絞り角(開き角)
- 幅
- 垂れ角
- 高さ
- プルバック
重要な項目は上記の通り。
この数値が変わるとどういう影響があるのか、紫摩の偏見で話していきます。
絞り角(開き角)
絞り角とはハンドルを真上から見た時に真一文字を0度として、どれだけ角度が付いているかというもの。
単純に絞り角がたくさんついているとハンドルをいっぱい切った状態でも外側のハンドルが遠くならないメリットがあります。
逆に内側の腕が窮屈になってアクセルが開けにくくなります。
真一文字に近づくにつれて脇が広がるので安定性、操作性は格段に良くなります。
しかし左右に振った時に腕がつられてしまうデメリットと、リーンインで外側の腕が伸びてしまうため、いずれにしても体幹の筋力が弱いとハンドルにしがみついてしまいます。
ハンドルの引きしろが少ない(前側にオフセット)と、どんどんハンドルに手が届かなくなります。
セパハンの角度を緩くしたときの弊害がそれ。
僕は腕が短いので絞ったほうが乗りやすい感じです。
幅
幅が狭いといっぱい切っても腕に余裕が出て楽になります。ハンドリングも機敏になります。
ただ、押さえ込む力が弱くなって、旋回中にぶれやすくなってフォークが暴れやすくなります。
ハンドル幅が広いメリットは脇が広がって操作が穏やかになって力も入れやすく、動きの大きいオフロード車、モタード車でも扱いやすくなります。
幅を広げるデメリットはハンドルを切った時に腕が伸びてしまうので、開き角とのバランスで速い動きは苦手になってきます。
小さいバイクは650㎜程度、バーハンノーマルは680㎜前後が多い。700㎜を超えると広め。800㎜は動きの激しいオフロードバイク向け。
垂れ角
垂れ角は0~10度が多いです。0度はトップブリッジに対して水平を表し、そこから下へ何度垂れているかを示します。
スーパースポーツなどの垂れ角が付いたハンドルでは小指側が下に向くため、低いハンドルでも腕がかなり楽になります。
腕をリラックスした状態になります。
そのままハンドルを切って行くとグリップは縦向きになるので腕も窮屈じゃない。
垂れ角が付くと脇が締まる(閉まる)ため車体と一体になりやすくて伏せやすくもなります。
その反面いっぱいハンドルを切った状態でアクセルを開けるとタンクに向かって捻ることになるのでもっと脇が締まってしまい、小旋回はどんどん難しくなります。
スーパースポーツにはメリットですが、ハンドルが高くなるとヤンキースタイルになります。
垂れ角が0度になるとハンドルを切って走る乗りかた向きになります。
鬼ハンドル(上向き)にすると脇が広がって体の自由度が広がりますが、腕と手首が更にしんどいです。
ある程度走れる人であれば、垂れ角での荷重のかけ具合は変わらないかと思います。
高さ
高さは腕の位置関係に影響します。
特にリーンアウトなど、身体をくの字に曲げて寝かしこむ体勢は、低いと超絶やりにくいです。
股関節が外れそうになります。
セパハンは、位置を高くするとハンドルを切った時にアッパーカウルに当たるためあまり変更できません。
高い方が操作性がよくなるんじゃないのというのは誤解で、必要以上に高いのも頭の位置が下げにくいため、ポジション的には逆効果。
軽く伏せた時に上腕が水平になるぐらいがベストで、腕が上に向くと高すぎです。
スーパースポーツはタンクにべったり胸を付けて丁度いいハンドル高さになってますよね。
プルバック
ハンドルがどれだけライダーに近くなるかを表したもの。
これもセパレートハンドル車ではハンドルに切った状態でタンクに当たりやすくなるため、ほとんど変更できません。
むしろフォークより前側にセットすることが多いので、ハンドルは遠いと感じる車種が多いです。
バーハンでは前後荷重に影響します。
手前にすれば操作は楽になって旋回性が良くなって小旋回が楽になります。
手前に引くデメリットはフロント荷重が作りにくくなる事。
フロントタイヤのグリップが抜けやすく、滑ったりフォークが暴れやすくなったりします。
腕の短い人はハンドルが遠いとしがみつく感じになってしまうため、これも多少はライダーに合わせていく必要があります。
VTRとZX-25Rの違いを見てみる
車体が同じではないため、これは参考までに。
上半身の使い方の違いをみてみましょう。
【バーハンドル、アップハン】
- 肩と胸が回しやすい
- 脇が広がる
- ハンドルが遠くなりがち
- 上体が伸びやすい
- 内側の腕が突っ張る
【セパハン、垂れ角10度】
- 内側の肩を下げやすい
- 荷重をかけやすい
- 胸が回らない
- アクセル開けにくい
- リーンアウトがやりにくい
それぞれにメリットデメリットがあります。
内側に体を落としやすいセパハンはサーキット向け。
セパハンでジムカーナ走行をするには
今回はZX-25Rのハンドル考察という事で今回は写真のように垂れ角を0度〜5度にしました。
ただ上げるだけではカウルやタンクに当たるのでほとんど変更はないです。
セパハンはアクセルを開けやすいかどうかが最優先
兎にも角にもアクセルが開けられないと転倒しやすくなるので右手のスペース確保が最優先です。
赤がノーマルイメージ。
ハンドル幅700㎜
絞り角55度
垂れ角10度
幅も広め+絞り角がかなりきついのでポジション的にはかなり楽に乗れますし伏せやすいです。
でも右にいっぱい切った時にアクセルが開けづらくなります。
昔のレーサーレプリカに比べていくらかマシですが。
単純にプルバックしたイメージ画像。
バーハンならこれでも行けますけどセパハンの状態だと不可能ですね。
キャスタ24.2度
トレール99㎜
最小旋回半径2.6m
という事でトレール量はスポーツネイキッドよりも長くてかなり直進安定性が高い車両です。
単純に言えば曲がりにくいバイク。
それをハンドル切れ角で補っている感じ。
なのでアップハンにしても結局窮屈になってバランスが悪くなりそう。。。
大げさに前に出してみました。
タンクとのスペースが広くなるから、こっちの方がまだマシ。
でも旋回中にハンドルが遠くなるのでかなり前傾姿勢になるのがデメリット。
開き角と高さを調整しながら、結局純正位置に戻るのがオチですけどね(笑)
垂れ角は0がいい?角度は?
以前のブログ(ZX-25Rアップハン化計画)でも紹介しましたが、垂れ角を0にする事でかなり上半身の自由度が増えます。
ただ、タンクの角に手首〜腕が当たりやすくなるので別の弊害が出ました。
(ノーマルは親指の付け根が当たるからどっちもどっち。)
もっと広げると今度はハンドルが遠くなる上にアッパーカウルに当たるので却下。
なのでどこかは我慢しなければいけないです。
まとめ
ハンドルの垂れ角を0度にすると、多少取り付け高さが低くなってもバーエンドでは高くなるので相対的にポジションが楽になります。
バーハンドルだと手前に倒したり奥に起こしたりすることで変更できます。
ZX-25Rで言えば、ハンドルはトップキャップ位置でした。
社外品のハンドルにすると1㎝ほど下がります。
ここら辺はOVER製でもスナイパーでも同じ。
バーハンドルでのハンドル変更点はノーマルが一番走行バランスいいです。
ジムカーナ走行の場合はほとんど変えることが無いかも。
※ツーリングや快適性やあえてセパハンにする目的の場合は違いますが…。
ただ上げるだけじゃなくて、まずは愛車をどう動かしたいのかが決まってからの方が方向性が見つけやすいかなと思います。
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