バイアスタイヤ【RX-01SpecRと03Rの違い】どっちがおすすめ?グリップや性能比較インプレ
公開日:
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最終更新日:2020/04/08
バイク, バイクウェア・バイクグッズの紹介, 日記, 比較・検証系(雑学系) RX01, RX03, グリップ比較, タイヤ, バイク用タイヤ
こんにちわ、紫摩(しま)です。
IRCのスポーツハイグリップタイヤのRXシリーズ。昔はRX01スペックRが主流でしたが、2018年にRX03スペックRが出たと同時に01Rは廃番になりました。
そして2020年にまた限定で復刻するそうですが、そこでどのような違いがあるか僕なりの使い方で独断と偏見な比較インプレで記事を書いていきたいと思います。
※タイヤ名称の呼び方はいろいろあります。
RX-01SpecRとRX-03SpecRの特徴
- ウェットグリップ力
- ドライグリップ力
- コーナリング性能
- 耐摩耗性
- 価格
サーキットやジムカーナやライスク、通勤など幅広いシーンで使えるのがバイアスタイヤの特徴ですよね。そして値段もラジアルタイヤに比べて安い。
比べるところはいろいろありますが、今回注目してもらいたいのがグリップ力とコーナリング性能です。
両者全然違います。
RX-01 SpecR
IRCのハイグリップバイアスタイヤ。季節問わず全天候で走れるのでオススメ。 |
昔は「何だこの変な溝パターンは」とか、「こんな安物タイヤ」とか巷でバカにされてましたがいざ使ってみるとすごく使いやすいタイヤなのです。
溝が深くて、とにかく排水性がいいです。
フロントタイヤには中央に1本ラインが入っています。
250クラスで選ぶタイヤの中で全天候、オールシーズンタイヤの代表です。
ハイグリップと言うだけあって、バイアスタイヤの中でも割とグリップします。(最大グリップTT900GPよりは弱い。)
2018年に廃盤、2020年に限定販売されるそうですので確認してみてください。
(Amazon)RX-01 110-70/17
(Amazon)RX-01SpecR 150-70/17
【RX-01 SpecR 動画】
RX-03SpecR
RX01Rの後継と言われていて、ドライグリップやコーナリング性能が向上と言う謳い文句。 |
一方でこちらがRX01Rの後継モデル。
溝が少なく、いかにもハイグリップタイヤという感じです。
実際に雨天のスポーツ走行で使ってみたのですが、そこまで悪くはなく温度依存も少ない模様。
さすがにバンク角が深いと滑りますが。
晴れたきれいな路面ではRX01Rよりもグリップします。TT900GPに迫ろうかという勢い。
かなり粘ってくれますが破綻すると一気にきます。
下で詳しく解説。
(Amazon)RX-03R 110-70/17
(Amazon)RX-03R 140-70/17
【RX-03 SpecR 動画】
RX01RとRX03Rの比較、違い、おすすめは?
さてバイアスタイヤ、安いけどグリップ力はどうなの?って思う方も多いと思います。
確かにラジアルハイグリップ(RS10やディアブロV3)などと比べると雲泥の差ではありますが、それでも走らせ方によっては遜色ないレベルまでのグリップ力は引き出せます。
そしてそんな01Rと03Rの違いは両者、別物タイヤ。
僕的に評価を5つ星で比べてみました。
ドライグリップの違い
【ドライグリップ】
RX-01R★★★☆☆
RX-03R★★★★☆
TT900GP★★★★★
BT39SS★★★★☆
晴れの日、冬場ではなく気温20度前後での感覚。
01Rも悪くは無いですが、それ以上にRX-03Rのドライグリップはかなりいいです。特にフロントタイヤに差が出ました。
フルロックターンなどバンクさせてハンドルを切って急旋回させるシーンなど、フロントタイヤの仕事量が大きくフロントがアンダーで逃げて転倒する事が多いです。
RX-01Rのフロントタイヤはすぐ逃げます。
対してRX-03Rはきれいに転がってくれて、かつ粘ります。サイドウォールの固さの違いでしょうか。01Rは固い。
フルバンク時の高速セクションでのグリップ力でも違いが出ます。
寝かせてアクセルを開けていくところでは01Rの方が破綻が早いです。
ここのあたり、セッティングや走らせ方のうまい下手でだいぶ変わりそうです。
※ただし、摩耗具合によってグリップ低下度合いが変わります。(下記記載)
悪天候時のグリップ
【ウェットグリップ】
RX-01R★★★★★
RX-03R★★★☆☆
TT900GP★★★☆☆
BT39SS★★★★☆
これは先ほどの真逆になります。雨や気温が低いコンディションでの走行。あと砂が浮いている状況など。
溝が深いRX01Rは雨でもグリップします。
グリップするというか滑ってもコントロールできる感じ。
ダダダダっというフィーリングです。
一方03Rもそこそこ雨や気温が低くても使えますが、ぎりぎりまで耐えて「行ける?」と思ったら一気にステーンと飛んでいく感じ。
フロントが急に滑った時は結構危険です。
01Rは溝が多いので少々砂を拾っても影響は少ないです。
03Rはタイヤの発熱性が良くて、柔らかくなった時に砂が引っ付きます。それが原因で滑ることも多いです。
耐摩耗性、寿命
【タイヤの寿命】
RX-01R★★★★★
RX-03R★★★☆☆
TT900GP★☆☆☆☆
BT39SS★★☆☆☆
このカテゴリーは普段使いや峠走りを楽しまれる方にはかなり重要で、タイヤの目が減っていくとグリップ力がどれくらい低下するか、というもので個人的にグラフにしてみました。
参考程度に4種類の比較で、スポーツ走行するなら約40%を下回るとどのタイヤもおいしい性能は期待できません。
特徴的なのはIRC RX-01Rで、最初から最後までグリップの低下が緩やかで、ほぼほぼ変わらず攻めて行けます。さすがにスリップサインが出るまで使うとアウトなのは言わずもがな。
通常使用で有れば3年以上使えます。(ヒビは出ます。)
RX-03Rは最初はグリップは高いものの半分程度から期待できなくなってきます。01Rよりも滑る感じ。
タイヤが柔らかいのか、寿命が早い気がします。
TT900GPに関しては最初だけ。
タイヤ残8割ぐらいからグリップ低下が見られました。ダンロップらしい感じ。
使用車両も違えば使用環境や個人の感覚でかなり差が出ますが、割とこういう評価が多い気がします。
※スパコルV2はスリップサインが出ていようと、熱を加えればグリップします(笑)
タイヤの使いやすさ、滑り出し
画像はアレですが、グリップの破綻、つまりスリップする感じも多少違いがありました。
そのコントロール性や難しさ、粘り強さを比較してみました。
【コントロール性】
RX-01R★★★★☆
RX-03R★★☆☆☆
TT900GP★★☆☆☆
BT39SS★★★★★
RX-01Rはグリップの破綻が早いので最大グリップ力はそこまで高くは無いものの、唐突な感じではなくダダダダと分かりやすいです。
極端な話、RX-01Rはリアが滑ってもコントロールできます。(路面による。)
一方でRX-03Rはタイヤ全体で粘ってくれるので、バンクを深めていっても結構グリップすることは好ポイント。
ですが、そこから意図しないタイミングで滑るのです。「行けるかな?」と思わせておいて一気に滑って転倒する感じ。
タイヤ形状はどちらもオーソドックスなシングルラジアス。寝かし込みはマイルドです。
ちなみにTT900GPはもっと使いにくくて、最大グリップ力が低くなってきてもパタパタ寝ようとするので一気に転倒するまでバンクします。
空気圧のベストは?
グリップの破綻も空気圧の違いかな?とも思ったのですが、VTRでいうと1.8~2.0kPa(基準値)がちょうど良くてそれより下げると、今度はグリップ力が低下する一方です。
「バイアスはサイドが固いから空気圧を下げればいいんだよ!」
と言う意見もありますが、僕的には逆効果に感じました。
ラジアルタイヤは空気圧下げてもタイヤ全体で踏ん張るイメージ。
一方バイアスタイヤはサイドウォールは鬼みたいに固いけど、剛性はラジアルタイヤより良くない。
たわんだ時にバイアスタイヤはしっかり踏ん張れない⇒空気圧で剛性も兼ねている?のかもしれません。(推測でしかないですが)
荷重をかけてタイヤを潰しながら走るというよりも、バンクを維持しながら易しく走る方がタイヤ的には合っていそうです。
※悪く言えばタイヤのゴム依存。
温度依存性
“温度依存”とは、タイヤが温まっていないと使えない、寒いとカチコチになるといった状態。
これが少ないタイヤと言うのは主にツーリングタイヤなど全天候で使えることになります。
【タイヤの温度依存】
RX-01R★★★★☆
RX-03R★★★☆☆
RX-02★★★★☆
TT900GP★★★☆☆
スパコルV2★☆☆☆☆
バイアスタイヤは熱が入らない状態(雨天、冬など)でもゴムの硬化が少ないものが多いので割とグリップする事が強みかなと思います。
スパコルは冬は使えないです。
ただどのタイヤも冬場の使用は過信は禁物という事で、評価も3~4程度にしています。
総評
今IRCのバイアスタイヤで買うとしたらRX-03SpecRしか選択肢が無いですが、攻めていった時の滑り出しが分かりにくかったり、寿命が早かったりとデメリットも多く報告されています。
僕的にはRX-01Rの滑っても意外といけるというのがとても印象深かったです。
しかし2020年にRX-01Rが限定販売される予定なので、2セットぐらい在庫で買っておいても損ではないかも。
あとBT39SSと言うタイヤもRX01Rと同じく、グリップするし、かなり使いやすいのでオススメ。
ただ、サイズが無いのが難点。
(楽天)BRIDGESTONE BT-39SS 100/80-17
(Amazon)ブリヂストン BT39SS
今回はIRCのバイアスタイヤRX-01RとRX-03Rの比較インプレでした。
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