VFR800Fのフォークオーバーホール①スプリングの基礎と分解のやり方
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VFR800F(整備・カスタム), バイク
VFR800Fのフォークを分解して清掃して組付け(オーバーホール)までやっていきます。
それに加えて、フォークオイルの番手をひとつ下げて柔らかくしてみたいと思います。
※詳細は次回のブログにて。
オイル滲みからのフォーク分解
フロントフォークは一般的にアウターチューブの中にインナーチューブ(メッキのやつ)がスライドして動くパーツです。
この中にはスプリング(ばね)が入っていて、沈んだり伸びたりします。
しかし、これだけでは公園の遊具みたいに動きが止まらないので、この中にフォークオイルという油の抵抗で減衰を効かせているのです。
このフォークオイルはゴム部品で漏れてこないようになってますが、写真を見てもらうとうっすら表面に滲んできています。
ひどくなるとタオルを巻いておかないといけないぐらい漏れてきます。
事故など特殊な状況を除いて、オイルシールの劣化や、フォークインナーチューブの傷などが原因で漏れることが多いです。
分解手順
ここからはサービスマニュアルを見てもらうと早いので、僕からは大事な所だけサクッとしか話しません。気になる方はコメントください。
僕はジェイトリップのスタンドで上げます。
※センタースタンドだけでは前が落ちてきます。
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やっぱり価格高騰してますね。
事前にトップキャップを緩めておきます。(後で緩めにくいので)
プリロードアジャスターや減衰ダイヤルは触らなくても大丈夫です。
この後、タイヤやブレーキを外し、フォークを引き抜きます。
本来は片側ずつ外す方が、ステム周りのガタが少なくなるのでよいらしいのですが、今回は作業的に両方同時に外しました。
ダンパーロッドを外す
トップキャップを緩めたところ。
14㎜のスパナ2つでトップキャップとダンパーを外します。
ここではバネがあらかじめ縮められており、利き手と逆の方で下向きに押さえておく必要があります。
ロッドを引き抜きます。先がニードル(針)状になっています。
プリロードアジャスターと減衰ダイヤルのロッドが一緒についているものがこれです。
引き抜いていきます。
真ん中にロックナットがついているので、これを外すとバネ、カラー、ワッシャーなどが分解できます。
ちなみにプリ「pre」ロード「load」とは『前荷重』という直訳ですが、あらかじめスプリングを縮めておいて体重やバイクの重みでフォークが沈みすぎないようにしています。
当然このプリロードを緩めると、重みで下がっていきますし、プリロードを強くかけていくと体重の重い人が乗っても耐えられます。
数ミリの調整でもバイクの動きに影響します。
オイルを抜く
次に、たらいやパーツボックスなどにオイルを捨てます。
この時、中からスプリングが落ちてくるので注意です。(油が飛び散るため)
ばらすとこのような部品に分かれました。
カートリッジフォークと大げさなネーミングですが、倒立フォークに比べてかなり簡単にばらせました。
フォークスプリングは固め
余談ですが、VFR800Fのフォークスプリングは純正でよく採用される2段形状のもの。
ツインレートと言われるもので、巻きが細かい部分が柔らかく、間隔の広い部分が固いところ。
細かい部分はプリロードや乗車時で縮んでしまうため、VFR800F用はほぼシングルレートっぽい作りです。
※シングルレートとはレース車両に使われる沈み込みが分かりやすいレートです。
その反面、走行シーンにおいては硬すぎor柔らかすぎという症状にもなりやすいです。
こちらがVTR250の純正スプリング(上)とハイパープロの不等レートスプリング(下)。
通常走行時には柔らかい部分がよく動き、強い力がかかると反発する仕組みです。
不等レートとは沈み込むにつれて反発が強くなっていくという面白い形状。
大きい段差でもドカンと言う衝撃が無くなります。
これはCBR125Rのスプリング。
細かい巻きの部分が多いです。軽いバイクなのでかなりふわふわなスプリングです。
オイル交換だけならここまでの作業でオッケーです。
フォークインナーを外す
フォークの下から留まっているボルトを外します。
結構硬いし、回って外しにくいかも。
長いヘキサゴンソケットが必要です。L型レンチでは無理です。
後はガンガンと引っ張って終わりです。
こまごまとした作業内容は書くと長いので割愛します。
まとめ
いかがでしたか?
今回は分解方法とスプリングの特徴なんかを小ネタとしてお話してきました。
次回は組付けと、フォークオイルの選定(動きの違い)を紹介していきますね。
お楽しみに。
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