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PDバルブのセッティング【VTR250】減衰が弱すぎてフォークがフワフワ。オイル粘度とリバウンド

公開日: : 最終更新日:2020/03/08 VTR250(整備・カスタム), ジムカーナ関係, バイク, 日記, 比較・検証系(雑学系)

フォークインナーバルブ PD YSS
こんにちわ紫摩です。
先日のサスセッティング沼なのですが、まだ続きがあります。

リアショックはかなり落ち着く仕様にも切り返せる仕様にもできるのであまり悩むことは少ないのですが、問題はフロントフォークです。

上記の画像のPDバルブの中のプレートの隙間が大きくて、そもそも減衰力が弱すぎる気がしたのです。
ここから数年悩むことになるとは思ってませんでした。

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フォークインナーバルブは諸刃の剣

以前もインプレしましたがフォークインナーバルブは減衰調整ができないフォークでも簡易的に減衰調整を行える後付けバルブです。

  • フォークピストンに穴あけ加工
  • 伸び側減衰は効かない(オイル依存)
  • 圧側のみ調整

弱い荷重の時では減衰を強めて、強い荷重がかかった時にバルブを解放させて減衰を弱める仕組み。
強い荷重がかかるとスパっと沈む感じです。

伸び側減衰は効果を持ちません。ここが最大の悩みどころでした。

関連ページ:yssフォークインナーバルブ取り付け|Mysimasima

フォークピストンに穴あけ加工で減衰を効かなくさせる

PDバルブ ダンパーロッド 加工 穴あけ
ダンパーロッド式じゃない普通の正立フォークではフォークピストンには圧側減衰オリフィス、伸び側減衰オリフィスという二つの穴があって、そこをフォークオイルが通る時の抵抗で減衰圧を生み出しています。

YSSのPDバルブの説明書には圧側減衰をバルブで受け持たすようにするために、フォークピストンに穴あけ加工(追加)させるように書かれています。
穴あけすることによって、オイルが通過する際の抵抗を限りなく少なくさせます。

減衰 フォーク 構造
画像引用元:スポーツスター フォークスプリング

ただしそれが一番の弊害でした。
僕が緑丸で書いた部分(圧側オリフィス)が、実はここの穴を拡大したり穴を追加(増やす)することによって圧側だけではなく、伸び側減衰にも悪影響を及ぼします

フォークオイルをめちゃくちゃ硬いものを入れれば、伸び側もゆっくりになって、圧側をバルブでセッティングできますがバルブにも限界があります。
伸び側に合わすと圧側がかなり遅くなります。

【サスセッティング参考】
 フロントフォークリアサス
(ナイトロン)
スプリング純正アイバッハ15キロ
油面100㎜(ノーマル)
バネプリロード全抜き約6%(セオリー)
突き出しプリロード全抜き時は0㎜
車高300㎜
(VTRノーマルから+5㎜)
減衰フォークオイル
アッシュ#40
動粘度 40.0
(ホンダ純正は35.2)
圧側、伸び側全て中間
備考プリロードを全抜きの場合は旋回性能はいいが、ブレーキングでやたら切れ込むので突き出しはマックスまで上げていた。

プリロードをマックスまで締めこむと無駄なストロークが減って落ち着くが、リバウンドが強くなる。

ストローク量が大きく、弱い荷重でもふわふわ浮く。
ストロークスピードは割と速め。
13キロのバネの時は強い荷重の時にリアが沈みすぎていたために、小旋回だけは良いが切り返しも弱いうえ、高速セクションではかなりフロントアップになっていた。
15キロに上げると今度は減衰が足らず跳ねる問題が浮上。
後ろが動かなさ過ぎるため減速時は荷重がフロント寄りになった。
リアが沈みにくいせいか、回転の小回りがやりにくい。
アクセルを開けると車体が起きるのが強い。

色々やってみたが、結論が出ないため、沼に陥った最後のセッティングを載せておきます。

早い話が、フロントの沈み込みはゆっくりなのに伸び側ばかり速くて切り返しが遅いのに大回りになる。
一方でリアはほとんど動かないバイク。

PDバルブの特徴で強く沈む時はストロークスピードは速いのはいいことなのですが、沈んで一瞬ポヨンと戻ります。
フォークが戻るとハンドルが戻るのでまたバンクし始めて縮んでハンドルが切れて・・・

進入時はバンクしないが、途中からバンクが深くなる仕様。

パーシャルアクセルを開けるとフォークがすぐ伸びるので、それがふわふわする原因にもなっています。
弱い荷重ではフォークスピードが遅いため、特に直スラがとても遅いです。

リアサスが固いのは押し出し感が強く、機敏に走れるのはいいところ。切り返しも積極的に攻めて行ける。
ただ、『回転でリアタイヤをコンパスの軸のように~』という走りは出来ません。なぜならフロントが逃げるから。

  • 小旋回で寝かせられない。
  • スラロームも沈み減衰が強いため、テンポが遅い。
  • 曲がり終わらないとアクセルが開けられないが、なかなか曲がり終わってくれない。
  • 進入時にリアタイヤが滑る
  • 切り返しでハンドルが巻き込むことがある
  • 筋トレで抑え込めると思ったが甘かった

ギア比もノーマルから4T上げただけの別に加速が良いセッティングではないです。速度が落ちると再加速で不利になります。
でもアクセルが開けられない。開けると曲がれない+切り返しで急に強く沈むといき巻き込んで吹っ飛ぶ

頑張ってみたけどタイムが出ないため練習も楽しくない、怪我も怖い。
周りにはあれが悪いこれが悪いと言われ続ける。

セッティングのせいにするな、バイクに頼るな、練習が足りない等と言う指摘も多かったので、結局バイク練習というより、セッティングのためにジムカーナ的な走行で試乗しているだけでした。

縮み側減衰が強すぎる件

PDバルブ 減衰穴
圧側減衰は通常時はこの小さな穴をオイルが通ります。
なのでかなりフォークスピードはゆっくりになります。それもあって、フォークピストン側の穴を拡大(+追加)させるという意味でしょう。

参考までにブレーキをかけてハンドルに体重を乗せて沈ますと、停止時は固い感じがします。

フォークバルブ圧側 PDバルブ
このバルブの仕組みの二つ目は、強い荷重がかかった時のみスプリングで押さえていた蓋が上がり減衰圧が下がります
なので強い荷重がかかると、フォークスピードが速くなりサクッと一気に沈む。

逆に言うと荷重が弱い時は蓋が空かないため、縮みが遅く、小回りできない状態
(伸び側はバルブの影響を受けないので、縮まないのにすぐ伸びて最悪なセッティングに。)

このバルブのメリットを上げるとしたら、街乗りで不意の沈み込み時に突き上げ間を軽減できることにあります。
一方でジムカーナ用に使うと曲がらない、安定しないセッティングになりがちです。

PDインナーバルブをどうしても使えないかとセッティング試行錯誤

このパーツを付けている人もいるし、「社外パーツを付けるとジムカーナで速くなるはず」と疑わなかったです。
そこで、どうにかこのPDバルブを使って人と違うセッティングで勝ちたいと思っていました。

油面を上げたり下げたりするとどうなる?

油面調整 バイク
油面((オイル量)を上げれば必然的に空気バネが強くなって減衰効果も強くなります。≒低速走行時では沈みにくいパツパツのフォークになります。

言ってみればバネレートが強くなったような感じになって、伸び側がさらに強調されてフォークがバイン!と戻ってきます。プリロードを鬼のように掛けた状態に似てます。
オイル粘度を固くすると伸び側はちょうどよくなっても、今度は沈み側がやけに遅くなって切り返しや低速ターンがダメダメ。

メリットを挙げるなら沈み込みが少なくなるので強いブレーキングにも耐えられるようになります。
逆を言えば思い切り荷重をかけないと曲がりにくい、回転が難しい車体になります。

油面を下げると低速フワフワ、沈んで切れ込む

じゃぁ油面を下げればよいのかというと、そんな簡単な話でもない。

油面を下げると初期で沈みやすくなって弱い荷重の時(アクセルオフで)もフォークが沈みます。
プリロードを抜いたような状態に近いです。

ただ、フォークバルブが入っているおかげで中間からは沈みにくくて、簡単に言えば空気バネだけで上下にふわふわするような感じになります。

強いブレーキングをやるとフルボトム付近で一気に沈んで、急に切れ込んで切り返しで吹っ飛びやすくなります。

油面を下げると低速で落ち着かないフォーク、高速で沈みすぎるセッティングになります。
いい部分もあれば悪い部分との差が激しい仕様です。

フォークスプリングの交換(ノーマル⇒ハイパープロ)

ハイパープロ スプリング VTR バイク フロントフォーク
可変レートと言われる、一定のバネレートを持たないハイパープロのフォークスプリング。
初期では柔らかく、沈み込むにつれてレートが強くなる。
ジムカーナや競技では使う人は少なく、セッティングが出しにくい、反発力が強いので使いにくいといった印象。

ただ、僕の今のフォークだけ沈みすぎるセッティングではうまく走れないので、ストローク量を減らす目的で使うにはちょうど良かったが、リバウンドの反発は依然として強いまま。

関連ページ:ハイパープロスプリングレビュー|Mysimasima

フォークインナーバルブの伸び側減衰を強めてみる

フォークインナーバルブ PD YSS
長くなりましたが、数年悩んだフォークの変なセッティングの原因は、たぶんこれなんじゃないかなと思いました。

フォークピストンに穴あけ加工してしまったために、バネや空気の反発を抑えられる減衰力がそもそも足りてない感じなのです。
特に伸び側が。

PDバルブも汎用品のため、元々減衰力が強いオフ車に着けるとちょうどいいのかもしれませんが、ロードモデルでこれを使うと沈みはゆっくりだけど、すぐ浮いちゃうフォークになってます。

中のプレートの穴の径を小さくすることによっても多少なりとも伸び側減衰力を上げられました。
ただ、サスペンション自体の構造は変わって無いので、ふわついたり跳ねたり、低速だけが良い、強いブレーキング時だけが良い、と言ったようなピンポイントだけに合わせるようなフォークになりました。

ブレーキングの技術を上げる

フロントフォークの仕事は衝撃吸収のほかに減速時にフォークを縮めて旋回能力を上げるという仕事もあります。

しかし、車体を立てたまま急に強いフロントブレーキを掛けると一気にフォークが縮んでしまいます。
一気に沈むと伸び側減衰が弱いのでリバウンドも強くなります。

バンクさせて旋回速度を活かしたまま軽くフロントブレーキを引きずる、離す時も一気に離さないというテクニックが要求されます。

このあたり、セッティングで対処できるのか、そもそもテクニックで抑え込むものなのかはまだこれからの課題になってきそうです。

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