*

VTR250サスセッティング沼(フォークとリアサスのバランス)減衰調整などジムカーナで使うには。

公開日: : 最終更新日:2020/03/21 VTR250(整備・カスタム), ジムカーナ関係, バイク, 日記

VTR ジムカーナ
こんにちわ、紫摩です。

VTRを購入してレストアしていったのですが、フォークが歪んでいたり、リアサスが抜けていたりとまともな状態が無かったので、リフレッシュついでに社外品に交換したりしました。

そしてそこからサスセッティング沼が4年間続きました。

こういうブログを新たに書いているのでおおよそ出口が見えてきた感じです。

そこで反面教師と言うか、ダメな参考として見てもらえたらと思います。

SPONSORED LINK

VTRのサスセッティング、悪い症状

PDバルブ フォークインナーバルブ VTR
サスセッティングって状況によってかなり合う、合わないが出てきます。
例えばジムカーナで使うのか、街乗りで使うのか、サーキットを楽しむのかにもよっても違う。
ギア比やエンジン特性でも加速や減速の動きも変わってくるし、ハンドルの位置にさえ影響を受けます。もちろんタイヤや空気圧は言わずもがな。

もちろん一番大きいのがライダーの技術面でしょう。
乗り方が変わると、荷重のかけ方も変わります。何が正解か分からず沼にはまっていきました。

2016年、ノーマル状態からすぐにカスタム開始

レストア後、ノーマル状態で取り敢えず仕上げる。

  • フロントフォークオイル ホンダ純正
    リアサス、要オーバーホール状態

悪くはないがふわふわで落ち着かない。
切り返しが怖い。
リアブレーキ踏みっぱなし。

さすがにこれでは危険だし、まともに走れないという事ですぐにカスタムを始めました。

  • フロントフォークにYSSインナーバルブ投入
    リアサスをナイトロン(10kg・m)に交換
    進角化
    4ポッドキャリパー装着


回転が速い、切り返しは遅いがバンクはすごい。トータルでかなり速い。(大会108%~練習会104%)
ただし謎の転倒が頻発。
リア下がりだが乗りやすいと高評価をいただく。
純正の切れ角仕様で、ハンドルの切れ込みは少ない。

古い車両だしこんな物かと思い、カスタムでよくなるとばかり思っていました。

のちにフォークインナーバルブがとんでもない沼を招くことをまだこの時点では知らない

関連記事:YSSフォークインナーバルブ(PDバルブ)インプレ|Mysimasima

2017年 フォークスプリングをハイパープロに交換

年は明けて1月に、追突事故に遭い、むち打ちになったためやる気をなくす。

  • フォークスプリングをハイパープロ(可変レート)に交換
    フォークインナーも中華製に交換
    リアサスセッティング、プリロード締めこむ。
    フォークオイル ヤマハG15

ここらあたりから狂い始めました。
フロントフォークをオーバーホールしてもオイルが漏れていたのでおかしいなと思ってばらそうと思ったらインナーが抜けなくなっていました。
そこで中華製インナー584㎜(純正は578㎜)の約5㎜長いものに交換。
プリロードは全抜きでした。


フォークスプリング交換に伴い、フォークの油面(空気の量)も100⇒150㎜とかなり下げてました
(実際には100㎜~160㎜の間で色々試す。)

定番のNSRカートリッジフォークも検討しましたが、人と同じことをやってもインプレにならないと思い、人柱計画が始まります。

フロントはストローク量は減ったが、強く荷重をかけるとボヨンボヨン。
リバウンドが強くて、跳ね返りが強い。リアとのバランスは悪い。


相変わらず切り返しがかなり遅いうえに高速セクションで滑るが一方でいい面もあって、バンク角はつけやすくて小旋回では落ち着く。

2018年 マフラー交換などいろいろ試すが変わらない

ちょっとずつ仕様は変えて行ってはいたが、やはりフロントが跳ねるしマフラーを換えて低速がだめになったり、大会でもいい結果が出なくなってきました。

この年はタイヤもマフラーもハンドルもフライホイールも色々手を付けて遊んでは試していて、何が正解かほんとわかりませんでした。


フロントスプリングも可変レートはジムカーナには向かない(?)らしく、フォークが跳ねる原因は“沈み切った時のバネレートが高すぎるのが原因”っぽい話を聞く。
街乗りではいいけど、あまり高評価ではなかった。(この時は)

  • リアサスのスプリングを10⇒13kgf/㎜に交換
    フロントフォークスプリングを純正に戻す
    フォークオイル・・・アッシュ#40

サスセッティングは訳が分からなくなってきたので、徐々に2年間かけてノーマルに近い状態に戻していく(合わせていく)計画を立てていきました。

これがその僕が一番気に入っているアッシュ(A.S.H)のフォークオイル。
劣化が極めて少なく、オイル粘度も安定、スピードもちょうどいい、という事で1回交換のみでフォークオイルは現在進行形。


そして初JAGE大会で111%でC2昇格。いいのか悪いのか。
多分技術的には始めたころよりはかなり良くなっているはず。転倒も少なくなってきた。

ただ、跳ねるハイパープロフォークスプリングから純正に戻したが、やっぱりフォークがふわふわなのは変わらない。
いやむしろボヨンボヨンのストロークが大きい。

(オイル粘度を高めたりフォークバルブに小細工したり、油面を上げて沈み込みを抑制したりしましたがあまり変わらない。)

2019年 バネレートを上げて純正に近づける

この年は、本気に近いぐらいで勝負しようと思って挑んだ年。
サスセッティングのデータはかなり撮れてきたが、一向に良くならない。


相変わらず切れ込んだり、ボヨンボヨンと跳ねたり、リアは沈みすぎたり前後バランスが超悪い。
ただ、トライジムカーナ大会では107%でBクラス3位と言うのがまた悩みを増やす。

  • フォークスプリング純正
    リアスプリング13⇒15kgf/㎜に交換
    フォークオイル・・・アッシュ#40

純正に近くしたいためにリアサスのバネを15キロ(アイバッハ)にまで上げてみました。
切り返しも速く、沈みすぎないため高速セクションでも踏ん張る感じ。「お!いいぞ。」
と思ったのもつかの間、強い荷重での沈み込みは抑制されたものの、今度はリアショックの減衰がキャパオーバーに感じるようになりました。早い話が跳ねるという事。

メーカー曰く、『10kgf/㎜に合わせた減衰特性であれば、レートが1.5倍高くなると減衰もそれに合わせて強くした方が良い。』との事。

アイバッハのバネ自体はたぶんかなり戦闘力が高そうなのですが、バランスが悪いせいかリアは跳ねるし、その分フロントまで影響して切れ込みまくり。
以前に増してフロントのフワフワ感が増してバンク角も浅くなる。回転も遅い、最悪の結果になってしまいました。

ジムカーナ バイク VTR
ただ、思ったほど大会ではそこまで悪くない。
こんな状態だけどJAGE合同大会110%でC1ギリギリ。確実に技術的には上がっていると実感してました。

リアバネ、昔の13キロに戻すか、それともせっかく買ったこの15キロのアイバッハのままでいくか、かなり悩みました。

プリロードを締めこんで1G’時の沈み込みを抑えたほうが、フルボトム位置が高くなっていい感じではありましたが、バランスは依然として悪いまま

2020年 転機

タイムタイム、昇格昇格、パーツパーツって言われ続けて嫌になって、ジムカーナを辞めようとさえ思ってきました。

「うまく行かない時はまだ成長段階」
「やってみなきゃわからない」

そうアドバイスを戴いてまたやる気を取り戻す。
しかし、もう大会は諦めて軽い気持ちでブログに重きを置こうと思って、放置していたフォークやリアサスのセッティングを見直します。

やけにフロントが沈みこむし、かといってアクセルオンではフロントが高い。
フォークのプリロードをほぼ抜いていたせいで伸び側がめちゃくちゃ長い。
かと言ってバネレートは低いのでかなり沈む。一方でリアはあまり沈まない。

フォークのストローク量がかなり多かったのです。

  • 純正フォークスプリング⇒ハイパープロ可変レート
    リアスプリングは15kgf/㎜のまま
    フォークインナーバルブの見直し

プリロードを鬼のように締めればサグはちょうどいいんですが、今度は棒状に近くなりました。

迷宮入りしそうだったので物は試しと思い、フロントのバネをハイパープロに戻します。
ファーストインプレッションではあまりよく無かった印象ですが、今回はそうでもない。

そして長らく放置していたインナーバルブに注目しました。散らばっていた点と点が線で結ばれることになるのです。

また後日、フォークインナーバルブについて発見がありましたので、セッティング沼について書いて行こうと思います。

SPONSORED LINK

関連記事

自宅へ2

400kmソロツーリングの帰り道ルートの選び方とは。疲労のピークであわや大問題発生!?

さて、今回の長距離日帰りソロツーリングもついに最終話でございます。(下部リンク有り) その3で

記事を読む

LEDバルブとハロゲンバルブ

【CBR125R】バイク用LEDヘッドライト!ハロゲンバルブとの明るさの違いと光軸や品質レビュー

こんにちわ、紫摩(しま)です! CBR125RのヘッドライトにLED球を投入しました。(球

記事を読む

CBR400RR レストア レプリカ 

【CBR400RR(NC29)レストア】其3:エンジン不調?キャブの同調と組付け、ブレーキのエア抜きの注意点など

こんにちわ、紫摩(しま)です。 CBR400RRのレストア?修理記事を小分けにして書いてい

記事を読む

キジマ ヘルメットホルダー ロック ナンバーサイド

【盗難対策】ヘルメットロックで解決!グロムにナンバーサイドタイプ取り付け

こんにちわ、紫摩(しま)です。 皆さん、ツーリング先で脱いだヘルメットはどうしてますか?

記事を読む

ZX-25R

立ちごけ傷あり、ZX-25Rを下取り査定に出した結果がすごかった!

こんにちは、しまです。 前回もお話ししましたが、1年乗ったZX-25Rを売りに出しました。

記事を読む

グロム アクスルスライダー

グロム簡単カスタム③アクスルスライダー取り付け!立ちごけ対策になるか?

こんにちわ、紫摩です。 前回、前々回の簡単カスタムシリーズでフロント周りを交換してみました

記事を読む

ぱくたそ

価値観を押し通す『正義中毒』は治るのか?怒りのコントロール、ストレスを溜めない方法 

こんにちわ紫摩(しま)です。 今回はちょっと暗い内容です。 「正義を押し通す」という

記事を読む

TNT125 アイドリング スタンド

TNT125のサイドスタンドスイッチをキャンセルするやり方!暖機運転ができない

こんにちは、紫摩(しま)です。 TNT125は誰もやってる人がいないので、ちょっとずつ探り

記事を読む

LS2 チャレンジャー

LS2のカーボンヘルメットの評価は?安全性は大丈夫?チャレンジャーFとECE規格

こんにちわ、紫摩です。 ヘルメット、、、ショウエイ?アライ?OGKカブト? いえ、今

記事を読む

ZX-25R フェンダー 才谷屋

【ZX-25R総まとめ】1年で手放す理由と、“買い”な人と“売るべき”人

こんにちわ、紫摩(しま)です。 ZX-25Rを買って約一年。 色んなレビューをしてきまし

記事を読む

スポンサードリンク

コメントを残す

スポンサードリンク

警音器使用
【クラクションを鳴らされた時は?】教習者にイライラ!警音器の正しい使い方を指導員が解説

教習所で先生をすることになった紫摩です。いつもありがとうございます

ぱくたそ
【右直事故】悪いのはどっち?バイク乗りの○○が原因だった…教習指導員になって思う事

こんにちは、紫摩です。 転職して自動車学校で安全運転を教えている

バイク 安全競技 練習
最後の安全競技大会!ついに3位表彰台だったので各セクションのコツなどを紹介

こんにちは、紫摩です。 かくかくしかじかで、最後の安全競技大

中負荷時 ハイパープロ
【HYPERPRO】フォークスプリングのおすすめセッティングと失敗例 VFR800Fで検証

ハイパープロのサスペンションの考察、次はフロント側、フォークスプリ

VFR800F
【朗報】体格に合わないバイクの正しい乗車姿勢を解決する方法!ポジション調整で乗りやすくなる

こんにちは、紫摩です。VFR800Fのカスタムブログを書いている者

VFR800F ブレーキ ホース交換
【ABSバイクのステンメッシュホース交換方法】必要な道具と作業の注意点…VFR800Fアップハン化に伴う延長加工

こんにちは、紫摩です。 今回はVFR800Fのアップハンドル化に

VFR800F クラッチホース
VFR800Fのステンメッシュクラッチホース!交換後➜半クラのタッチがめっちゃ良い!ステンレスメッシュの注意点

こんにちは、紫摩です。 VFR800Fのカスタム記事を書いて

ぱくたそ
Xで炎上!?【自動車の幅寄せvsチャリのすり抜け】の是非!車が交差点で左折時にブロックするのは正しいのか?自転車との事故防止やマナーを考える

こんにちは、しまです。 某Xで話題になっていました『自動車の

VTR250
【また故障バイクを手に入れた!】VTR250の状態とバイクのレストアについて

こんにちは、紫摩です。 以前にもVTR250を格安で購入してレス

VFR800F
【大型バイクの車検で気を付ける事】年式違いのハンドルやマフラー交換すると不適合?カスタム車両でもOKなのか検証してみた VFR800F

こんにちは、紫摩です。 VFR800Fを購入してはや2年。車検の

→もっと見る

  • 最新記事をメールで通知。

PAGE TOP ↑