実は誰でもできる!Uターンが劇的にうまくなるやり方は、技術ではなく考え方だった
こんにちは、紫摩です。
いつもありがとうございます。
今回はバイクのUターンについてやり方のコツをまとめて話していこうと思います。
やってみて立ちごけしてしまったり、そもそもUターンなんて怖くてできないって言う人も多いのではないでしょうか。
以前にもUターンの3つのコツという記事を紹介しましたが、考え方も変わったり新たなやり方を見つけましたので参考にしてください。
昔に細かく書きすぎたのでわかりにくかったかもしれません。
今回はもっと初心者でもわかるようにシンプルに、かつ具体的に行きたいと思います。
これを読めばあなたのUターンが劇的に変わると思います。
Uターンなどの小旋回で有効な3つのコツ
こういう小旋回は技術じゃないんです。コツなんです。
もっと言えば考え方で誰でもできるようになるのです。
逆にポイントが分からないといつまで頑張っても難しく感じてできないどころか、高確率で転倒が待っています。
大まかにピックアップすると…
- 見る
- ブレーキ
- 姿勢
これです。
難しく考えずにこの3つだけでかなり良くなります。
さらに…
- リーンインなのかリーンアウトなのか
- そもそも小旋回って必要ない?
ここから2つの乗り方を考えることで、どういう旋回がベストなのかを考えていくと安全運転につながると思います。
そもそも直立状態では小さく曲がらない
写真はバイパスです。ここから中央分離帯の切れ間から反対車線へユー単するならだれでもできると思います。
大体公道で言えば片側3.5m幅(全体7m)です。
VFRの最小回転半径が3.2mです。という事は直立でフルロックして回っても6.4mの広さが必要です。
さらにこれはハンドルをいっぱいに切った“フルロック状態”なので、ちょっとでもハンドルが戻るとそれでも大回りになってしまいます。
なのでUターンが苦手な人がフルロック旋回できないなら7mは軽くオーバーします。
そりゃ曲がり切れないと思ってブレーキかけて立ちごけしますよね。
こういう坂道だと押して取りまわすのは困難です。
どこか広場でスイッチターンするしかない?
これを安全にクリアできればいうことないです。
出来ない人は周りを見ていない【見る】
一つ目のコツはこれです。見る事。『目線』とか『視線』とか言いますね。
バイクは見たほうに曲がるといいます。このUターンでも同じ、見たら曲がります。
「えー嘘だ、俺見てるけど曲がらないよ」
そう言いたい気持ちもわかります。
でも残念ながら、曲がらない、曲げられない人って見てないんです。
見たほうに曲がるという2つの理由
一つは身体が捻って重心バランスが崩れて旋回しやすくなる、というのと、もう一つは、認識していないとそもそも操作が分からないの二つです。
僕は特に後者が大きいと思っています。
人間の感覚制御は主に3つあると言われています。
- 視覚…80%
- 前庭システム…15%
- 体性システム…5%
目をつぶって片足立ちをするとフラフラしますよね。
その時に視覚が使えない状態での制御は前庭感覚60%体性感覚40%らしいです。
前庭システムとは平衡感覚というとわかりやすいでしょうか。
これをバイクに乗っているときに仮定するとわかりやすいですね。
目をつぶった状態、もしくはヘッドライトをつけずに真っ暗なところで旋回するなんて考えられませんよね。
これが小旋回が苦手な人が陥っている大きな原因です。
いかに視覚の情報が必要かという事が分かりますね。
※上級者であれば見なくても感覚で曲がれます。
この理由が「人間の感覚は視覚が8割」という学術記事もあります。
参考:J-STAGE
バイクに乗って曲がっているときにもそれが起こっています。
見たほうに曲がる、んじゃなくて、見ないと曲がれないんです。
例題1:目線はどういう状態が正解か
このような場所であなたは曲がる時にどこを見ていますか?
ヒント、Uターンは180度旋回と言われます。
路面?
フロントタイヤ?
曲がり切れるかな?ってことでアウトの壁?
全部だめ。
真後ろを見てください。
今、すぐにでも試してほしいのですが、椅子に座ってたり立ってたり、その場で真後ろ見てください。
こういう姿勢になります。
『Uターンができないできない』って言っている大半の人は、この曲がっていく先を見てないことが原因です。
例題2:広場から出ていく場合
このような状況でどこを見ますか?
よくあるのがガードレールですね。
これだとそっちに行っちゃいますよ。
ぶつからずに曲がりたいなら見る方向はもっと後ろ、こっちですね。
例題3:立ちごけパターン
この狭そうな路地を帰ってくる場合はどうでしょうか。
坂道だし、スイッチターンでも立ちごけリスクが高いです。
目の前は山。
ここで降りて押してもいいですが、傾斜なのでかなり大変な場所です。
もうお分かりですね。
「曲がれない」と思ってブレーキをかけて立ちごけのパターンです。
山肌を見るんじゃなくて、180度後方を見て曲がります。
進んでいればこけるリスクは少ないです。
この目線や見る事で、苦手なUターンはもうほぼほぼ解決です。
技術じゃないんです、見てないから曲がらないんです。
曲がるのはそもそもアクセルワークじゃない【ブレーキ】
ここでちょっと技術的な原因を説明すると、リアブレーキを引きずることで低速走行がやり易くなります。
アクセルでエンジンを回して動力を後輪に伝えて、押し出しながら進みますよね。
その時に意外と前に進む力が強いんですよね。
小回りの際に進みすぎると車体が起きてオーバーランします。そもそも曲がりません。
アクセルワークだけでは安定しにくいです。
中には半クラッチで推進力を逃がして曲がるという人もいるでしょう。
後で紹介しますが、そのパターンでもいいです。
そこでリアブレーキ操作が登場します。
速度を落とすためにリアブレーキを踏んで、進む力を抑えます。
(この時、アクセルは開けっ放しで一定です。)
またリアブレーキを踏みながら曲がることで、構造的にリアサスペンションを縮ませて後輪を路面に圧しつける力が働きます。
イメージとして後ろ下がりな状態で前輪が引っ張られる感じで旋回できます。
小旋回が上手な人、いわゆる『くるりん!』と曲がれる人の多くは、リアサスを縮ませるイメージでがっつりとリアブレーキを踏んでます。
逆を言えば旋回が苦手な人はリアブレーキを全然踏めてない可能性があります。
もうこの二つで9割の人はUターンができます。
乗り方ひとつでめっちゃ曲がりやすくなる【姿勢】
最後に旋回のコントロールを紹介します。
姿勢がバイクを扱う上ではとても大事になってきます。
目線のところでも紹介しましたが、真後ろを見るくらいで走る時は腰を捻る必要があります。
この体の使い方で旋回のコントロールができます。
リーンイン(ウィズ)乗りとリーンアウト乗りです。
リーンイン(ウィズ) | リーンアウト | 逃げアウト | |
---|---|---|---|
バンク角 | 浅め | 深くできる | 浅い |
速度 | 上げられる | 低速がメイン | 遅い |
姿勢 | 車体と同じか わざと内側へ。 | 車体だけ寝かす。 | 身体がアウトに逃げる。 (リーンアウトと似ている) |
見ている方向 | 進行方向 | 進行方向+α | フロントタイヤの近く |
旋回半径 | 大きい | かなり小回りできる。 | 大きい |
転倒リスク | 小~中 | 中~大 | 小 |
難易度 | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | ★☆☆☆☆ |
リーンイン(ウィズ)乗り
こちらはジムカーナ選手のきれいなリーンウィズでのターンです。
車体に跨って、そのまま一緒に倒れ込んで曲がります。
速度が出るので大回りになりますが、バンク角は浅めで転倒リスクは少ないです。
(速度が落ちすぎると内側に倒れやすいので注意です。)
慣れるとフルロックすることもできます。
リーンアウト乗り
場所も違うし車体も違いますが、イメージで伝われば嬉しいです。
リーンインの逆で、車体だけをかなり寝かす乗り方です。
誤解されやすいですが、実は体はリーンウィズ状態に近く、ハンドルは切れていきます。
なのでちゃんとしたリーンアウトはめちゃくちゃ難易度が高い反面、タイヤの端を使うことで旋回半径を極端に高められます。
その分速度を落とすことになり、操作も難しく転倒リスクも高いです。
身体逃げアウト乗り
写真は僕です。
リーンアウトと似ていて非なる『身体逃げアウト』とか『リーンアウトもどき』と言ってます。僕が勝手にネーミング。
Uターンが苦手という人のほとんどがこれです。
目線(視線)は目の前。
体が伸びてしまい車体も立ったままで、曲げようと思ってもかなり大回りになっていく状態。
スリップ転倒のリスクは少ないですが、曲がり切れないと思って停止→立ちごけ、という事が多いのではないでしょうか。
交差点で曲がる時は無意識に車体を寝かせられるのに、Uターンと身構えると全然曲げられない。
その理由が、このガチガチな姿勢に現れています。
※ただし、極低速のV字バランス的な車体を立てたリーンアウトもあります。
そもそもUターンなんてするもんじゃない
ここまで書いてきてアレなのですが、Uターンは推奨しません。
危ないし、必要ないし、そんな状況下になることもめったにないでしょう。
行き止まりの袋小路なら、降りて取り回しすればいいだけ。
でも僕が言いたいのは、Uターンの乗り方を覚えることで安全運転につながるという事です。
駐車場、広場、小さい交差点、狭い路地、悪路などなど応用できるところはたくさんあります。
公道で練習しろとは言えませんし、自己責任でお願いしたいところではありますが、曲がるっていろんな操作が複合して決まるので知らないと曲がらないのは当然です。
でもこういう知識を知って覚えてチャレンジしていくことで、びっくりするぐらい旋回が上達します。
曲がれないって言う固定概念が曲がれなくしています。
実は誰でもUターンできるものなのです。
そしてその上達した技術は衰えることがなく、感覚に刻み込まれるので、とっさの時の対応に使えます。
ツーリングで狭いところ行ったり、ふらっと立ちごけしそうになったり、新しいバイクを買ったり慣れない試乗車の時の対処だったり。。。
運転が上手な人はそのあたりの感覚が達者で、何が危険で安全かという事が分かったうえでの運転操作ができているのだと思います。
まとめ
いかがだったでしょうか。Uターンができるようになるコツは特別な技術は必要ないってことが分かりましたでしょうか。
おさらいしますと、まずはバイクは見たほうに進むという事を覚えてください。
曲がるのが怖いからって進行方向を見ずに進むと、まっすぐしか進みません。
あとリーンインで曲がるのか、リーンアウトで曲がるのかはその場所に応じて変えていってください
目線がちゃんと後ろを見ていれば、メインのフォームはリーンウィズでいいです。
更に超小回りが必要なら、後ろを見ながら足を着くぐらいの寝かしこみをしてください。
でも一番肝心なのは、行きたい方向を見るのが最優先です。
Uターンなら180度後方。
他の技術で頭がいっぱいになるぐらいなら、まずは目線だけでも十分かなと思います。
これならできそうでしょう?
ということで、ぜひ上達して余裕のある運転に役立ててもらえたら幸いです。
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