【ZX-25Rリアサス】ハイパープロスプリング②走行インプレと乗り心地
公開日:
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最終更新日:2022/01/13
ZX-25R(整備・カスタム), バイク, 比較・検証系(雑学系)
こんにちわ、紫摩です。
前回のブログは、ZX-25RにZX-10Rのサスペンションを付けて、それにハイパープロのスプリングを入れ替えたというところまででした。
今回はそのリアサスを入れてみての感想を紹介します。
公道と簡単な練習走行、セッティングなど。
ハイパープロスプリングに換えたインプレ
バネレートは“コンスタントライジングレート”という、いわゆる不等レートで、沈み込むほどにレートが上がります。
(通常はほぼ一定の強さ。)
すなわち反発力が二次曲線的に強くなるという仕組みです。
それがどのようにいいのか実際に走ってみた感想を紹介します。
バネレートの違い
初期レート 9.06kg/㎜
末期レート 11.6kg/㎜
バネはZX-10R用です。
この数字だけ見ると、あまり幅がない感じでシングルレートに近い?
他の車種では初期と末期で5キロ以上変わっているものあるぐらい。
ZX-10Rはリンク付きサスだからこんなものなのかな?
プリロード調整が一番難題
早速感想を。
まず一番初めに感じたのは結構硬い乗り心地です。
(硬いという表現は正しくないが、分かりやすくするために使っています。)
他車種流用というセオリー外の使い方をしていることを除けば、沈み込みストロークが少なくなったためにしっかり感が強いです。
サグを全体の1/3ぐらいにすると、段差では結構ゴツゴツします。
そしてこの後にも続くのですが、硬さはプリロード調整でかなり変わりました。
プリロードをどこに合わすか迷う
スプリングは『自由長の7〜8%ぐらいのプリロードが適正』といわれています。
そしてこのスプリングの推奨プリロードが15㎜となっています。
自由長が175㎜なので160㎜にしてくださいとのこと。
しかしそれで正解かと思ったらそうじゃなくて、リングを一回転(1.0㎜)縮めただけで動きがだいぶ変わります。
不等レートなので締め込んでいった時のバネの反力具合がシングルレートより大きく出てしまい、緩めると沈みすぎ、締めると強すぎということになります。
体重とバイクの車重、走り方でのちょうどいいサグ位置(1G’)に合わせるのが大変です。
プリロードを合わせてもそれが正解とは限らない
セオリーではフルストロークの1/3程度沈むぐらいがベターというのがサグの基本ですね。
しかし1/3で合わすと結構ゴツゴツ感が凄くてそこからあまりストロークせず、乗り心地は悪いです。
やっぱり他車種流用ということもあって、25Rに着けるなら結構抜き気味(1/2ぐらい沈む感じ)にした方がいいですね。
そしてこのプリロード抜き気味セットこそ最大の魅力なのです。
乗り心地がすごくいい
このスプリングの仕事は最大荷重でコシを作ること。
そのため、プリロードを抜いてもデメリットは出にくいのです。
プリロードを抜いていくと、普通なら大きい段差でガタンと衝撃が来るところを、こちらは低反発枕にパンチしたように最後の最後がソフトなんです。
表現が難しいですが、ストローク量で衝撃をごまかすのではなく、スプリングの強さで衝撃をいなす感じ。
確かに路面の振動は拾いますが、純正のガタガタした感じとは全然違います。
バネが太くて巻き数も多いためか、10Rバネ(白い方)よりマイルドに感じます。
沈み過ぎを防いで走行が安定する
画像引用元:ハイパープロ
このスプリングはレートの立ち上がり方が特殊です。
初期の方は純正スプリング(オレンジ)よりもレートが低い設定のものが多いです。
そのままだと普通は沈み込み過ぎになりますが、強い荷重がかかる(右上)と、レートが二次曲線的に立ち上がります。
※これはフロントフォークの図ですが、リアでも同じ考え方です。
では、プリロードをいじった例を見ていきましょう。
簡易的に最大荷重に合わせてリアスプリングのレートの立ち上がりを付け足してみました。
赤…沈み込みすぎるからプリロードを締めた例
青…レートの高いバネに換えてプリロードを抜いた例
どちらも最大荷重はハイパープロと同じぐらい。
しかし、赤は最大荷重は抑えらえるけど、初期が全然沈みません。
青は硬いバネなのでプリロードを抜いていますが、サグ位置(1G’)がだいぶ低い位置にあって常に後ろ下がり。
しかしそこから急にレートが立ち上がってほぼ沈みません。
ハイパープロは途中まではかなり柔らか目、途中からグンッ!と踏ん張ってくれてまさにいいとこどり。
バネがいいということは、こちらの安いタイプでも多分かなり高性能かなと思います。
まとめ
いかがだったでしょうか。
乗り心地も走り心地もいい、そんな万能選手なハイパープロスプリング。
これもデメリットがあって、シングルレートのような決まったレートではないので、沈みが強いと急に跳ねる傾向にあります。
強い荷重を維持し続けなければいけない状況(サーキットなど)ではかなり使いにくいでしょう。
フロントフォークでは沈み込ませて旋回したいところで、反力が強くなってしまってボヨンボヨンと暴れる感じ。
逆に街乗り〜簡易スポーツ走行ではとても面白いスプリングかなと思います。
また気になった方は検索してみてください。
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