【CBR125Rインプレ】エンジンパワーや加速感など運動性能のレビュー
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CBR125R(画像・整備・カスタム), バイク, 比較・検証系(雑学系)
こんにちわしまです。
CBR125Rの外装からデザインを写真で細かく紹介していますが、エンジン周りという事で今回はデザインもそうなのですが加速感や動力性能に焦点を当てて見ていきましょう。
CBR125Rエンジンスペックと走り
CBR125Rはその名の通り排気量が125cc(正確には124cc)しかない小型バイクです。ホンダにはスーパーカブ110やXR100、GROMなど小型バイクは何種類かリリースされていますがこのCBR125Rはスポーティーな路線でパワーも13馬力と少し高め。
とはいっても実際はそこまで俊敏な加速感はなく、マイルドで扱いやすいバイクという印象。
エンジンスペック
- エンジン型式 JC39E 水冷4ストロークOHC2バルブ単気筒
- 排気量 124cc
- 内径×行程 58.0mm×47.2mm
- 圧縮比 11.0
- 最高出力 9.8kW(13PS)/10,000rpm
- 最大トルク 10N・m(1.0kgf・m)/8,000
- 燃費 52.5km/L
- パワーウェイトレシオ 10.46
上記がCBR125Rのカタログの数値です。燃費がいいのがとにかく高評価!この部分ですごい家計が助かっているといっても過言ではないのです。
馬力的には13馬力とこの排気量としては普通な感じ。
同じ125ccミニバイクでヤマハのYZF-R125がありますが、あちらは最高出力が15PS/9,000rpmでこのCBR125Rよりも2馬力高い値となっています。
トルクカーブやエンジン仕様が違うので同じ条件で比べることはできませんが、CBR125Rの方が高回転エンジンという事が分かりますね。
ショートストロークエンジン
内径×行程が58.0×47.2(mm)でCBR125Rはショートストロークエンジンということになります。
エンジンにはボアストローク比というものがあり、エンジンのシリンダーの内径(ボア)と行程(ストローク)を数値化したものです。
このシリンダーボア径が大きくてピストンストロークが短いエンジンを『ショートストロークエンジン』といい、高回転まで回る高出力型のエンジンになります。
逆にボア径が小さくストロークが長いエンジンをロングストロークエンジンと呼び中低速トルク指向になります。
スーパースポーツのバイクは概ねショートストロークエンジンが主流で、逆にオフロードバイクやストリート、クルーザーなどはロングストロークエンジンが多いのです。
ストップアンドゴーが多い日常での使用では低速トルクを生かして使いやすいエンジンで燃費もよくなるというメリットがあります。
意外と高回転までよく回る単気筒エンジン
某レビューサイトやメーカーが謳っているようにCBR125Rは単気筒なのに意外に高回転までよく回るのです。
ショートストロークが良いのかレッドゾーンが10,800回転(レブリミットが11,500回転)まで回ります。
さすがに4気筒車の吹け上りには敵いませんが小型バイクとしては十分な動力性能です。
ライバル車のヤマハYZF-R125は52.0×58.6(mm)でロングストロークエンジンなのです。
参考動画
YouTubeで加速動画を撮ってみたので参考にしてみてください。
これからわかることはNAの素直な吹け上がりと誰にでも使いやすい適度なパワーという感じ。高回転のエンジン音もブリブリというか軽自動車のターボ車のような感じでカッコいいと思いました。
CBR125Rミッションとシフトペダル
ペダル左側はシフトペダルになります。ロッド自体は非調整式で位置は固定。(ミッションケース側で取り付け角度は変えられる)
“常時噛合式6段リターン”で1-N-2-3-4-5-6となっています。6速ミッションという事で小型バイクにしては豪華な感じ。
ステップは可倒式のゴムタイプ(土台はアルミ)でグリップ感がありますが少し耐久性に欠けるかもしれません。同じくシフトペダルもゴムカバーがついているのですがこちらは硬質なため薄い靴だと足の指が痛くなります。
左側に見えるのがドライブスプロケットのカバーでチェーン清掃やスプロケット交換の時外して整備ができます。
変速比
- 1速 3.454
- 2速 1.941
- 3速 1.450
- 4速 1.173
- 5速 1.041
- 6速 0.923
- 減速比(1次/2次) 3.350/2.933
このCBR125Rを乗ったイメージでいうと1速がものすごくローギアードで1速と2速の間が広すぎる。
そこから3速~6速は割とクロスしていて小気味よい感じでタン、タン、タンとシフトチェンジできます。
6速は高速巡航用(60km/h以上)専用で125ccのトルクでは更なる加速には使えない感じ。
ただ最大トルクは8,000回転ですが、中低速も十分にトルクがあるのでぐいぐいと加速してくれます。交差点やバイパスの再加速時においても回転を意識することなくスッと出てくれます。
確かに125cc、膨大なトルクやパワーはないのでフロントが浮き上がるほどの加速感はありません。パイパスや広い道路での合流や巡航で他の車についていくのが少し不安。フルスロットルでの加速を余儀なくされます。
あくまで日常使いでストレスがない程度のものと思っていていいでしょう。
動力性能 排気系
パワーが13馬力とYZF-R125より2馬力も少ないということは何かしらでパワーを抑えているのでしょう。
その一番のポイントといえるのがマフラーではないでしょうか?純正は排気音や低速トルクなど万人に向けた仕様にしているためどうしてもパワーロス(最高出力)が否めません。
CBR125Rの純正マフラー、異形ショートタイプのデザインは賛否両論。砲弾型や跳ね上げタイプが人気ありますがこの形が気に入らないという意見も多い。
高回転を伸ばすと中低速トルクが落ちる
『マフラー』とはフロントパイプ(エキゾーストパイプ)からサイレンサー、テールエンドをすべて合わせた排気管の総称で一般的に「このマフラーかっこいいな!」というのは主にサイレンサーの部分を指していうことが多いです。(一部のマニアはエキマニ形状にしびれるらしいが)
単純にパワーを出したいなら高回転でカバーするのが手っ取り早い。しかしピークパワーの発生回転数を過ぎるとタレる(加速が落ちる)のが普通で、純正マフラーなら低回転トルクを優先しているためどうしても高回転のパワーが落ちる事が多いのです。
社外マフラーにすればデザインもとてもカッコいいし高回転時の排気効率が良くなりピークパワーのアップが期待できるのですが、トルクカーブが高回転側によるので中低速トルクがどうしても弱くなったり排気音が大きくなったりというデメリットもあります。
特にこのモリワキマフラーは純正アクセサリーにもラインナップしているほどなのでデザインと音量などすべてがハイクオリティでこれがすごく欲しい。
僕は通勤にも使っていますので中低速トルク重視の静かなマフラーが良いのです。今のところは純正マフラー落で落ち着いています。
CBR125Rのブレーキ性能
運動性能ということで一番重要で欠かせないのがブレーキ!ですよね。パワーはあるのに止まれないというのでは思い切った運転ができない。
このCBR125Rのブレーキは前後とも油圧ディスクブレーキでフロントのローター径がΦ276mm、リアがΦ220mm。
※ちなみにライバル車のYZF-R125はフロントΦ292mm、リアΦ230mm)
強ければいいというものでもない?
軽い車体なのでブレーキ性能は十分な感じで、それほど強力なストッピングパワーというわけではなくコントロール重視で扱いやすい感じ。
強いブレーキパワーだとタイヤが簡単にロックしてしまい運転がシビアになってしまうのでこれくらいが無難かな?
しかしブレーキバランスを間違えるとCBR125Rのリアタイヤはすぐにロックしてしまい簡単に流れます。タイヤのグリップ性能が低いとも言えますが、あまりハードには攻めたくなくなります。
純正タイヤ ロードウィナーRX-01R
制動関係でタイヤもついでに紹介しようと思います。
このタイヤはいわゆるコンフォートタイヤで硬いせいかグリップ性能は低め。そのかわりにタイヤのライフは長くコストパフォーマンスが良い感じで街乗りやツーリングにおいて長く使えて経済的な部分で助かっています。
CBR125Rのウィークポイント
このバイクは単気筒というエンジンでピストンが一つしかなく、多気筒に比べピストンストロークを長く取らざるを得ません。
そのためピストンスピードが速くなってしまい高回転時の頭打ち(限界)が低くなり最高速も伸びないのです。
空ぶかしした時のレスポンスは結構マイルドで4気筒エンジンに比べると非常におとなしい。
125ccなので仕方ないですが、原付に毛が生えた感じから抜け出せません。
タンデム時の注意点
タンデム時に60kg男性を載せたときはさすがに発進が弱く半クラッチを長く取らないとエンストしてしまいます。
得に注意しないといけないのが交差点時のふらつきです。トルクが低いので一人乗りの時みたいに軽く倒したり立ち上がりの素早い加速ができないのです。
慎重すぎるのも危険でスロットルを多めに回してグッと加速しないとぎくしゃくしてしまう上、最悪転倒してしまいます。
バイパスを巡行する分には全然問題もなくスムーズですが、やはり加速や最高速、ピークパワーを気にされる方にはお勧めできないバイクという感じです。
CBR125Rのパワー感のまとめ
CBR125Rはそのネーミング通り125ccのミニバイク。原付二種という事からも、人によっては原付バイクとそんなに差がないと感じるかもしれません。
特に昔の2サイクルエンジンの50ccと加速勝負をしたとすれば圧倒的にあちらの方が速くCBR125Rは鈍足かもしれません。
最高速はだいたい120km/h前後。高速道路が乗れないのでそんなに最高速は必要ありませんが動力性能の余裕を持たさるという意味ではこのパワーではギリギリな感じ。
スーパースポーツの見た目とエンジンの非力さで違和感が大きいです。
原付二種の手軽さがメリット
大型バイクは重い、高価といった気を使う部分は多いですが、この原付二種(小型バイク)という強みは手軽に走りだせてどこにでも停められる自転車感覚が強く、こと移動に関しては不安要素が少ないのが一番のメリットかなという印象です。
加速を必要とするバイパスや、サーキット、ワインディングなどでは非力さを感じてしまいますが通勤やソロツーリングなどといった場面では乗りやすい適度なパワーでデメリットを感じたことは少ないです。
ローパワーゆえの扱いやすさが親近感を感じられる、そんなバイクがCBR125Rかなと思います。
関連記事:【CBR125Rインプレ】インパネ周り、セパレートハンドルのレビュー|mysimasim
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