【スーパーコルサSP V3インプレ】ZX-25Rでジムカーナ!公道グリップ最強タイヤは滑らないのか?
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最終更新日:2021/09/02
ZX-25R(整備・カスタム), バイク, 商品購入系 レビュー&インプレ
こんにちは、紫摩です。前回のブログでZX-25Rのタイヤ交換しましたよ、という記事を書きました。
その時は作業のみでしたが、今回は実際にジムカーナ走行でグリップ力を試してみました。
天候は晴れのち雨、気温は30度、真夏の状況でのインプレです。
スーパーコルサSPの評価
スーパーコルサSC(レース用タイヤ)の公道走行向けに開発されたモデルで、パターンや形状は全くSCもSPも同じ。
違うのは恐らくコンパウンドだけだと思われます。
公道走行に完全に適合ながらもサーキットでの最上のパフォーマンスを持ったタイヤ。
ストリートとサーキットを同じタイヤでの走行できるマルチパフォーマンスタイヤを採用。
グリップ、安定性、寿命を両立したダブルコンパウンドを採用。
革新的で独創的なピレリ特許の高弾性カーカスファイバー。引用ピレリ公式
それを言われてもよく分からないと思うので、僕的な感想を紹介します。
タイヤサイズ前110/70-17、後ろ150/60-17で、ホイールリム幅が前3.5、後ろが4.5インチです。
よくある250ccクラスのホイールとしてはワンサイズ太いホイールが入っています。
ZX-25Rはバンクしにくい?
僕も以前から「バンクしないとか、曲がらない」とか言っていましたが、結論から言うとノーマルタイヤ(GPR300)がその理由でした。
アールがかなり緩やかなのですごく動きが穏やかなのです。もう平らに近い。
外径は618㎜で他と大して差はありませんが、トレッド幅が若干広い?サイドウォール幅が広い?
ツーリングや普段乗りではかなり乗りやすい印象を、ただ競技ではかなりモッサリした動きになります。
一方スーパーコルサはかなり尖っています。
しかも端までアールが付いているので『どこまでもバンクする』という印象に変わりました。
幅はきっちり110㎜と150㎜。
しかしハンドリングもバキバキ切れ込んで行きます。
GPR300に慣れている所からこのタイヤに変わると、いきなり曲がっていくので怖いくらいです。
なのでハンドルを押さえてしまう癖がついてしまうかも。
バンクも深いところまでスーッと寝ていくから一瞬こけた感じがするぐらい。
走れる人であればかなり面白いですが、一般的なバイクに慣れてない人であればデメリットにもなりやすいハンドリング、バンキングです。
ZX-25Rが曲がらない原因は、まずはタイヤにありました。
肝心のドライグリップは?
こちらも結論から先に申し上げます。
可もなく不可もなく。
路面に張り付くような強烈なグリップは感じられません。
しかしツーリングタイヤのようなずるずる感は全くないです。
転倒直前まで寝かせて(寝ちゃって)もスリップしないから、サイドのコンパウンドは鬼グリップなのかも。
いいとこどりなのか中途半端なのか、使う人によっては両極端に印象が変わりそうなタイヤです。
と言う感想でお話します。
強烈なグリップ力は無いが、ドライは最強クラス
このタイヤはスーパーコルサの公道向けモデル。
という事で、恐らくロッソコルサと同じような立ち位置か、もしくはちょいレース向けなところでしょう。
と言うのも、タイヤの溶け具合を見てもかなりサラサラ。
よく言うハイグリップラジアル、バイアスのハイグリップと似たような表面。
吸い付くようなグリップ力を期待してコーナーに突っ込むと、リアタイヤは簡単に流れます。
※乗り方にもよる。
バイクにもよりますが、フロントのグリップ力はとてもいいです。
リアタイヤの空気圧を冷間1.5k(温間1.7〜1.8k)ぐらいにしてようやくマシに走れるようになりました。
しかし下手な乗り方じゃ滑る時は滑る。
一瞬じゃなく結構流れます。
この感覚はSCモデルではありえなかった。
硬いコンパウンド領域(浅いバンク角)で滑ることが多かったですが、一番は僕の乗り方が悪さをしていたと感じてます。
ZX-25Rはリアブレーキタッチが悪すぎる
ABS付き車全部がそうかは不明ですが、このZX-25Rのリアブレーキはタッチがふわふわです。常にエアを噛んでいるようなタッチです。
ストローク量もかなり多いです。
そして踏んで行くといきなりブレーキがカッツンと効きます。
ゴムホースの膨張の度合いとは比べ物にならないほどリニアじゃない。
ABSユニットまで一旦送ってそこからキャリパーに力を伝える構造だからかな?
これは僕の技術のなさが原因だとは思いますが、リターンスプリングでの足裏への反発とブレーキの強さが比例しないのです。
ヒューズを抜いてABSキャンセルしているとはいえ、足裏の感覚を頼りに踏むと効かせすぎになってしまいます。
それがスーパーコルサSPのリアタイヤが常に滑ってしまっていた原因かもしれません。
これは今までのバイクと一番違う所で、想像でしか踏めなくてブレーキタッチが常に変わっているような感覚で非常に危ない。
バックステップ+ホース直付けの場合はマスターシリンダーへの入力がダイレクトに足裏に感じるので、緩めたり微妙なところを使えます。
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タイヤ温度でのグリップ力はどうか
レース用タイヤは温度が高い時は強烈なグリップを得ますが、ちょっとでも冷えるとすぐ硬くなっておいしいところが使えません。
しかし、スパコルSPはウォーマー無しで走り出せてそのままウォーミングアップも可能です。割と気にせず走り出せます。
急な操作をしなければ何も問題なしです。
ただしウォーマー無しだと完全には温まりにくいです。(僕には温める技術が無いだけかも)
温まりにくいという事は強烈なグリップは期待できないという事。
なので、競技目的ならウォーマーを使うか、しっかりタイヤを潰して揉んでウォーミングアップできる人向け。
サイドにはレーシングコンパウンドが使われているらしい。
それ以外は耐久性を重視した硬めのタイヤ。
僕はその耐久性がいい、硬い部分で走っていたせいか、かなり滑りました。
自走で軽めに練習される人はむしろツーリングスポーツタイヤの方がよっぽど使いやすそうです。
スーパーコルサSC、R11と比べて
スーパーコルサSCはレース用タイヤ。
温まると路面に吸い付くような魔法のグリップ力を体験できます。
サーキットだとタイヤが解けてボロボロな表面になるくらい。
温度依存はすごいけど、SPよりもすぐ温まるし全体で強烈なグリップ力を期待できます。
逆に冷えたり雨天時の走行は諦めてください(笑)
極端ですが、ちょっとでも傾けるとスリップダウンするイメージ。
冬はウォーマーかけないとプラスチックタイヤみたいに固まります。
一方、ブリヂストンのR11と言うタイヤもあります。
ZX-25Rに付けている車両を試乗したときの感想です。
タイヤがスリップサイン出ていても温めていればかなりグリップしてくれます。
このあたりはレーシングタイヤの温度依存系タイヤの特徴かな。
形がスパコルのようなどこまでも回り込んだ形状じゃなく、端に行くにつれてなだらかな曲線になっています。
そのため寝かしこみはスパコルよりは穏やか。
しかしバンクしたとき、深いところでバチンと安定するのが魅力。
スーパーコルサSPはそのどちらよりもドライグリップ力は劣ります。
温めても強烈なグリップは無かったです。
ウェットグリップはどうか?
丁度雨が降ってきたときにも走っていたのでその感想を。
雨が降り始めから滑り出し、ハーフウェットも完全ウエットもダメ。
公道向けだというから温度依存がまだマシかなと思ったのですが、気温とか路面温度に限らずウェットだと弱いのはSCと同じみたいです。
ZX-25Rはフロント重視なので、まだフロントタイヤは食いつきますがリアは滑って話になりません。加速、減速に関わらず。
※ABSが付いていてもタイヤの横滑りは防げません。ブルブルしながら普通に滑ります。
まとめ
こういうレーシング向けハイグリップタイヤは初心者が使うにはレベルが高すぎます。
正直おすすめは出来ないかな。
難しいところを3つ挙げます。
まず温める技術。
温度依存が高いため、温めて初めて真価を発揮します。
真夏の走行や、ウォーマーを持っている人はそれでもいいけど、自走で軽く攻める領域ではほとんど温まりません。
それができない状況ではスポーツタイヤの方がグリップします。
二つ目の難しいところはバンクさせないと意味がない事。
スーパーコルサSPはタイヤ形状からめちゃくちゃ倒れ込みが鋭いです。
それを生かしたバンキングスピードと切り返しの機敏さがウリです。
さらにサイドにはレーシングコンパウンドが採用されてるので、ガンガン寝かせていかないともったいない。
それができないとこのタイヤを履く意味がホント無いです。
むしろ怖いと思うくらい。
僕レベルのライダーはタイヤ性能を生かせない事の方が多いです。
最後は悪天候時には使えない事。
気温が下がったり雨が降ったり、そう異常状況ではやっぱり公道向けとはいえ苦手な部分です。
ツーリングタイヤは温度が低くてもタイヤが柔らかい状態を維持できるコンパウンドで、荷重がかからなくてもグリップします。
※逆に速度が上がったり荷重が強すぎると破綻しやすいデメリットですが。
スーパーコルサSP、前後で4万円のタイヤ。
これで普段も履けて耐久性が良ければマジで買いです。
うまく使わないと(使えないと)全くメリットを見いだせない中途半端なタイヤでしょう。
逆に利用できれば超良いところ取りなタイヤだと思います。
僕的には・・・ZX-25Rのリアブレーキ問題が解決できればこれは隠れた神タイヤだと期待して、インプレ継続していきたいです。
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