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バイクのリアサスのセッティングやり方!…VFR800Fレシピ(S字&小旋回)結果は前後バランス

ハイパープロ VFR800F リアサス
こんにちわ、紫摩です。

今回はハイパープロのリアサスのセッティングについていろいろ寝る間を惜しんで研究しているので報告します。
※うたた寝が多い。

メーカー(ACTIVE)に問い合わせても解決にはなりませんでした。
と言うのも、メーカーはメカニックではないので当然ながら、我々個人の悩みなんてわかるわはずもない。
大枠の指南のみ。

VFR800F×スポーツ系練習×体重軽い人向けのセッティングで括るなら、僕が一番詳しいかもしれません。

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リアサスセッティング手順はここを見ろ

リアプリロードリア伸び減衰リア圧減衰リア車高
高速コーナーで曲がらないかけるかける上げる
低速で曲がらない抜くかける上げる
ハンドル切れ込む抜くかける抜く下げる
ハンドル切れないかける抜く上げる
ばたつくかける
リアタイヤが滑るかける抜く下げる
切り返しがダルい

リアサスのみのセッティングで調整するならこんな感じ。
ただ、これは前後のバランスで決めます。

最後のS字切り返しで空白なのは、リアサスやフォークセッティング単体では決まらないということ。

前後のバランスと走行状況と乗り方が合わさった時に初めて気持ちよく曲がり、前後がちぐはぐなままだとどう操ってもどこ走ってもうまく曲がれないという結論です。

今回は簡単に紹介します。

  1. メンテ
  2. サグ出し
  3. 減衰調整
  4. 車高調整
  5. スプリング交換

基本的に一番大事と言われているのがスプリングです。
スプリングにはレートと言われる反発力(硬さ)が決まっており、走行シーンや車重、体重など、どれだけの荷重がかかるかによって変えていくことになります。

ただ、ほとんどの場合はもうすでにショックとスプリングが組み合わさったショックユニットを購入することになるので、バネレートを変更するということはほぼ不可能になります。

バイク 二人乗り練習
バイクは、おおよそ70~75kgを基準としてちょうどよく組まれています。
二人乗りや荷物を大量に詰んでも大丈夫なようになっています。

しかし我々ガリガリライダーの体重、50~55kg程度では当然軽すぎてセッティングが合いません。
沈まないし跳ねるしサスがきちんと仕事しません。

そこで可能ならばバネレートの低いスプリング(例:13キロ➜11キロ)に交換するのですが、普通は無理なのであらかじめ軽いライダーに合わせた初期荷重、プリロード調整を抜く方向で合わせるのです。

それよりも大事なのがメンテナンスです。
タイヤ偏摩耗やサスの劣化、グリス切れなど不調があればセッティングよりもそっちを先に直してください。

サグ出し(プリロード調整)を信じて合わせるとドツボにはまる

プリロード バネ バイク
スプリングを変えることが無理なら初期荷重で合わせることになります。

結論から言うと、このサグ出しはあくまで目安にしかすぎません。
これを信じてセッティングを決めると、バイクとライダーがマッチしないことも少なくないです。特に軽いライダーは。

以下はACTIVE ハイパープロの指定サグ出し方法です。

  1. スイングアームピボットからアクスルシャフトまでの長さを測る
  2. スイングアームピボットを支点に1の長さの先のカウルに印をつける
  3. 後輪タイヤを浮かせて2で付けた印からアクスルシャフトまでの長さを測る。(空車0G)
  4. 静止状態で2の印からアクスルシャフトまでの長さを測る(静止1G)
  5. 乗車して2の印からアクスルシャフトまでの長さを測る(乗車1G’)
  6. 3-4=1Gサグ 3-5=1G’サグ
リア
無負荷(0G)・・・485㎜
メーカー推奨値     485㎜-476㎜ サグ9㎜(1G’…22㎜)
HPA1周緩め     485㎜-474㎜ サグ11㎜(1G’…27㎜)
HPA2周緩め     485㎜-470㎜ サグ15㎜(1G’…30㎜)

ただ、この方法で分かるのは空車時からどれだけ沈んだかという事しかわかりません。
最大沈み量が出ていないのであくまで目安にしかなりません。

なので後は走ってどうか、です。

何度も言いますが、メーカー指定の方法で調整しても体重の軽いライダーには硬すぎます。
適正値よりも更にプリロードを抜いて合わせても沈んだ先で急にツッパリ感が出ます。

目的はハンドリングと切り返し=安心感

リアサスセッティングの目的は色々あるでしょう。
衝撃緩和、乗り心地、速さ、コントローラブル、足つき、など。

僕はその中でも“乗って安心できる車体”に仕上げることが重要かなと思います。

それは何をもって安心感かと言うと、自分の思った通りに意識の中でバイクが動くことです。
勝手に切れ込んだり跳ねたり、逆にアクセルを開けたら全然曲がらないなどの違和感を解消していく作業になります。

なのでここまで聞いてもらって分かる通り、純正ショックではまずありえません。

VFR800Fでやってみた結果…


VFR800Fとは243kgという重量級なフルカウルバイクで、V型4気筒のちょっと癖のあるツアラーモデルです。
その苦手な所は、切り返しがかなり重ったるいというところです。

純正だと乗り心地も硬いので、プリロードをいじるか伸び側減衰ネジを調節するのみです。

ハイパープロで調整したレシピを簡単に紹介します。

フォーク突き出し
(純正37㎜)
40㎜
フォークプリロード
(純正4リング目)
7リング目
フォークオイルハイパープロ7.5
油面
(純正108㎜)
150㎜
サグ値32㎜
伸び側減衰
(純正1回転戻し)
1回転戻し
リアプリロード
サグ
16クリック
乗車サグ約20㎜
圧側減衰(Lo)12クリック/30
圧側減衰(Hi)12クリック/30
伸び側減衰10クリック/30
車高調整-1回転(-1.5㎜)

これだけ書いてもさっぱりだと思います。これって僕専用のレシピだからです。
はい、こんな数字よりも走行フィーリングの方が大事なのです。

一応、低速も高速もキビキビと動くようにはなってくれました。

最終的には前後バランスとライダーの乗り方

バイク ツーリング
ある人は「ノーマルが最高の状態だ」という。
ある人は「そのバイクはその場所で走らせる目的で作っていない」という。

また、ある人は「パーツは関係ない、すべてライダーの技量だ」という。

全ておっしゃる通り。ただ、全て間違いでもある。

僕が思うに、車体のベストバランスなんてものはない。

だってメーカーが研究を重ねて出した結果でさえ、、、体重75kgの人が基準なんでしょ?

  • タイヤ銘柄を変えるだけでも車体姿勢が変わる。
  • プリロードだけでも車体姿勢が変わる。(前後荷重配分)
  • 経年劣化や整備不良があればそれだけで動きが変わる。

メーカー推奨値で合わせても曲がりにくい、切れ込む、バンクしない、跳ねる、ばたつくなどの違和感は絶対出てきます。
ほら、もうすでに完璧では無くなってる。

逆に乗り手が「こう動いてほしい、こういう状況で気持ちいい」となればそれでオッケー。

それにはフロントフォークとリアショックユニット、タイヤ、車高など前後で合わせていかないといけません。(長くなるので割愛)
そのバランスの微調整を可能にするのが社外品のサスペンション(リアショックユニット)です。

結局「腕が全てだ」って言ってた人もリプレイスサスを取り付けると目を輝かせてうなるから、やっぱり物なんです(笑)。

物を取り付けたら終わりじゃなくて、きちんとわかってセッティングして初めて効果を発揮すると思います。

 

関連ページ:VFR800Fハイパープロリアサス交換|Mysimasima
関連ページ:VTR250サスセッティング沼|Mysimasima

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