バイクのカスタムする人はライテクの技術が伸びない!結局ノーマルがベター
ジムカーナに限らずライテクを「うまくなりたい」とか「このバイクをきれいに乗りたい」っていう所は誰でもあると思います。
練習会でも手持ちのノーマルバイクを持ち込んで必死に頑張る。
そしていつしかタイムを縮めるために車両に手を入れ始めます。
ライテクを磨かずカスタムでタイムを縮めようとすると沼に陥ります。
バイクをいじると速くなるという錯覚
8の字走行もしたことなかった僕がジムカーナを始めて半年ちょっとでトップ比108%になりました。(地方大会記録なので実質115%前後。)
4か月はCBR125R。その後の3か月はVTRで乗っていました。
その間に取り組んだことと言えば、
- 人の走りの動画を観て研究
- 試行錯誤して実践
- コースやライン取りを研究
- 取り敢えずノーマルでやってみる
- タイヤやメンテはケチらない
愛車の自走車両でどう走ればカスタム車両に追いつけるかという事に気合を入れていました。
タイヤは一番重要なので大会ごとに新品は当然。
バイアスタイヤもすぐ無くなってました。
「CBR?シングルのCBRってw」「VTR?ドカモンのパクリ車両w」
などとバカにされていたので見返したかった。ただそれだけ。
そこまでは良かった。
「ライダーの技術向上を助けるのがセッティングなんだよ」
次第に周りの人にあれしなよ、これしなよ、あの人はこうやってるよとカスタムを勧められ続けて色々沼にはまっていきました。
カスタムは本当に僕らを助けてくれるのでしょうか。
物に言い訳してしまう
カスタムに走った人の特徴としてうまく行かないとセッティングを変更するという傾向がある。
早い話が、『物を変えるともしかしたら改善するかも』と思ってしまう事。(恥ずかしながら僕はこれでした。)
タイムが出ない、加速が悪い、サスがバタつく、滑る、回転が決まらないという時に自分の運転技術は棚に上げてマシンをいじってうまく行かないの繰り返し。
ライテクに限界を感じたので車両カスタムの力を借りてさらに伸ばすんだという考え。
そうすると肝心の乗り方に注目が行かなくなって、取り付けたパーツが自分の思っているフィーリングと違うと考えるようになってしまいます。
結局プラマイゼロどころか悪い結果になることがほとんどでした。
中にはポンとタイムが良くなったこともあるでしょう。
それは単にライン取りや走らせ方が運よく決まっただけの話。
カスタムは悪なのか?
じゃぁ実際カスタムすることはダメなのかと言われるとそうでもない。
バイクをいじる事はどんな競技でも当たり前に行われています。
ただ、それは基礎のライテクがうまくならないと意味がない。
上級選手:「タイムを取ってセッティングを診るんだ」なんて言うと説得力が強すぎるけど、それを初級〜中級に当てはめてしまうのはナンセンス。
”乗りにくい車両を自分用にカスタマイズする”と言う誤解
よくある話で「セッティングやポジションを変えて自分に合わせる」というアレ。
ライダーそれぞれ体格もレベルも違うし、僕自身もそれは一理あると思っていました。
でも、
「乗りにくい・乗りやすい」って何が基準なんですか?
その車両に乗り慣れてないだけという事は無いですか?
単に整備不良じゃないですか?
楽に運転できれば速いタイムが出る?
結局、バイクに言い訳してる時点で自分の事は棚に上げています。
ポジションはどんどん変更するべき?
- ブレーキ/クラッチレバー
- ハンドル
- ステップ
- シート高
これらはライディングポジションと言って、ライダーの体格が車両に合わない時に変更します。
見出しで『するべき?』と?マークを付けたのは、必ずしもそうじゃないから。
合わないと感じるのはどういう時ですか。
今日しっくり来ていたのに翌日しっくりこなかったりしませんか?
変更したけどいい時もあったら悪い時はありませんか?
はっきり言って、どこにでも完璧なポジションって100%無いのできっちり合わせる意味がほぼ無いのだと思う。
実際に僕はVTRのポジション関係を腐るほど替えましたが、結局ノーマルとほぼ同じ状態になっていきました。
バイクを自分に合わせるんじゃなく、まず自分がバイクを操ることが前提です。
理由は以下の通り。
ライダーが安定してない
セッティングを合わせる意味がない理由。
- 毎回走るラインが違う
- ミスコースする
- 荷重のかけ方もわかっていない
- 転倒するポイントがまちまち
- 天候や気分で左右される
- 走り込まないと良い走りが出きない
そんなフラフラな運転技術で、セッティングだのパーツだのカスタムに励んで良い結果が出るわけがない。
まずやるべきことが他に無いですか?
あなたがテストライダーみたいなライテクをお持ちであればいう事無いです。
でも運転技術が未熟で乗り方や攻め方が一定じゃない自分の、どこに何を合わせるの?
ジムカーナでフォークがふわふわするからとバネやオイル粘度を上げて固めて動きを落ち着かせる。
これをやるとドツボにはまります。
サスのバタつきは、自分のブレーキングがへたくそだったり荷重のかけ方が雑だったりするのです。
じゃぁノーマルでよくない?
何が良くて何が悪いか混乱したらどうする
「カスタムでドツボにはまったら一旦ノーマルに戻せばいい」って言いますよね。
なんでやねん。ほらまたそうやって車両のせいにしてる。
一旦・・・じゃないです。
考え方を振り出しに戻さないとダメです。
車両を元に戻せない、カスタムでやるしかない
僕みたいに純正パーツを無くしたり譲渡したりオークションに出したりしてノーマル状態に戻せないのなら仕方ないので、カスタム前提で進めるのならサスの前後バランスを合わせる事。
ナイトロンのリアサス(シングルレートスプリング)が落ち着きすぎて、フロントの動きとリンクしていませんでした。
ノーマルに近い同じ動きのバネを入れるなど、前後バランスを合わせるだけでかなり改善します。
ことVTRで言えばどこから見ても本当にノーマル状態がベターなのです。
速い人のセッティングがおすすめだと決めつける
人にものをいう時にも注意。
「速い人がこういうカスタムしてるから君もやりなよ」と無責任な理由で何も考えずにいろんなパーツを勧める。
そしてダメだったらまた追加で別の物を勧める。
他人の走りや癖やフィーリングを聞いたり見ただけで分かるわけがないのに、ちょっと得た知識で決めつけてしまいがち。
結局カスタムする人はフィーリングを楽しむという考え方もあるので、一概に否定はできません。
純粋にライテクを向上したい人はアフターパーツに頼らない走りを目指してください。
まとめ
こういう論議はノーマル派とカスタム/チューニング派に分かれます。
しかしカスタム/チューニング派の人に「なぜかうまくいかないんです。セッティングが悪いんですかね?」と聞くと…
「それは君の乗り方が悪い、マシンに言い訳するな」
などと言う。
・・・ん???(笑)
やっぱり結局はライダーが主体で有るのは間違いないです。
上級の人はさておき、、、初級〜中級の人は、仲間の情報やネットで集めた知識でチューニングにこだわってもあまり意味がない気がしました。
自分で考えて実践しないと人は成長しません。
逆に、試して間違ったりうまく行かない事は自分の糧になるので、経験として無駄な事は一切ないです。(時間やお金は無駄ですが…)
辛さを経験した数だけ閃いた時に爆発する力は大きいです。
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