ネット評価が悪い?オリンパスE-M10 Mark3買ってみた!カメラ初心者におすすめする理由
公開日:
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最終更新日:2020/01/30
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今回のカメラ記事はオリンパスのミラーレスカメラの購入レビューです。
カメラ記事は久々ですね。
2017年9月発売オリンパスのミラーレスカメラ、OMD E-M10 Mark3です。
一眼レフの重さに耐えかねて、コンパクトなカメラをメインに探していました。
E-M10 Mark2からどう変わったのか、使い勝手はどうなのか?画質は?
位置づけ的にはエントリークラスのパパママカメラらしいのですが、実際使ってみてどうなのか見ていきたいと思います。
OMD E-M10mark3の概要
簡単にオリンパスのOMDシリーズのさわりから。
上位モデルのE-M1、中級グレードのE-M5、そしてエントリークラスのE-M10があります。(2017.12月現在)
カメラ初心者の僕が個人的に良かったと思う点など、E-M10 Mark3のポイントまとめていきます。
関連ページ:E-M10Mark2から何が変わったか|mysimasima
Mark2との差別化
画像引用元:OLYMPUS
上の黒いのがMark2です。形こそ酷似していますが性能や機能などいろいろ変わっている模様。
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→(Amazon)オリンパス E-M10Mark2
価格もそうですが、大きさ的にもEM10 Mark2から数ミリ大きくなってデメリットのように感じますが、一番の違いは右手のグリップ部分!
厚みが増してラウンド状になっているので人間工学的というか、すっと握った状態で指がシャッターボタンや前後ダイヤル、グリップの位置などがちょうどいい位置に来ます。
EM10 Mark2やEM5 Mark2などにオプションで付けられる“外付けグリップ”がこのMark3には設定が無い、とかなり酷評されていますが実際使ってみてわかりました。
「Mark3はそんな後付けグリップなんてそもそも必要ない。」
逆に重量増し、幅&嵩増しにしてコンパクトさを犠牲にしなくても十分ホールドできます。
→(楽天)オリンパス 外付けグリップ 商品一覧
→(Amazon)オリンパス 外付けグリップ(EM10Mark2用)
一眼レフとの大きさの違い
D5300自体コンパクトな部類なので劇的に大きさが違うという事はないのですが…
レンズ部分が小さくて済むというのが持ち運びに影響してきます。
E-M10 Mark2 | Mark3 | D5300 | |
---|---|---|---|
大きさ | 幅:119.5㎜ 高さ:83.1㎜ 奥行:46.7㎜ | 幅:121.5㎜(+2㎜) 高さ:83.6㎜(+0.5㎜) 奥行:49.5㎜(+2.8㎜) | 幅:125㎜ 高さ:98㎜ 奥行:76㎜ |
重さ | 399g ※351g(本体のみ) | 410g(+11g) ※362g(本体のみ) | 530g ※480g(本体のみ) |
そもそも一眼レフD5300と比べるのはナンセンスですが、小さくて軽いという事はいろんなシチュエーションに持っていけるという強みがあります。
セット物のダブルズームレンズキット
ミラーレスや一眼レフはいろいろなレンズセット売りがありますが、これは本体のみとダブルズームキットの2パターンのみ。
レンズ単品だと意外と高いのでセット買い一択か!?
【標準ズーム 14-42mm(28-84mm相当)】
→(Amazon)ZUIKO DIGITAL 14-42mm
→(楽天)M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm
【望遠ズーム 40-150mm(80-300mm相当)】
→(Amazon)ZUIKO DIGITAL 40-150mm
→(楽天)M.ZUIKO DIGITAL 40-150mm
幅の薄い標準ズームレンズの使い勝手が良すぎるので多用することになると思います。
E-M10mark3の評価
前置きが長くなりましたが気になる使い勝手と画質をいろいろと比べてみました。
画質は以下の3機種で比較しました。
- Nikon D5300
- Nikon J5
- OLYMPUS M10 Mark3
撮り比べてみるとセンサーサイズによる画質の違いと、メーカーごとの表現の方向の違いも見えてきました。
使い勝手の面ではMark2のファンクションボタン(Fn3)が廃止になって、代わりに採用された“ショートカットボタン”がとにかく便利でした。
まずは簡単に画質の違いを見ていきましょう。
逆光の室内
【D5300+AF-S NIKKOR18-140mm】
逆光の白と黒い物との表現力を試してみました。
まずはD5300。センサーサイズAPS-Cの画質はやっぱりすごい。
白飛びしそうなレースカーテンの影(濃淡や明暗)を表現できています。かと言ってPCは黒潰れしていません。
【Nikon J5+1NIKKOR10-30mm】
お次はセンサーサイズ1型のJ5。明度補正こそD5300とほぼ同じですが、レースカーテンは完全に白飛びしてしまいました。
ホワイトバランスはリアルな色味を出しています。
【E-M10 Mark3】
最後にEM10 Mark3と標準ズームレンズ14-42mmで撮った写真です。
Nikonの二機と違って全体が明るく補正されています。当然レースカーテンも全て白飛びしていますし、右端の緑白カーテンの輪郭すら飛んでいます。
暗所
【D5300】
D5300での撮影。先ほど同様、明るい所と暗い所の表現がとてもよく出ています。ほぼほぼ見たままの質感。
畳の目が白く消えていないのがすごい。
【Nikon J5】
畳の目の明るい部分こそ頑張って消さずに写してくれるJ5。
ただ、D5300に比べると単純に明度が下がって暗くなっただけとも見えるので、若干暗部の表現が弱いかなという印象。
【E-M10 Mark3】
EM10は苦手な暗部の表現を明るく補正をかけてしまう感じ。綺麗に見える反面、畳の目がつぶれてしまっています。
ホワイトバランスも温かみのある色合いでNikon二機とは若干方向性が違います。
すべてカメラ任せで適当に撮ったとしても仕上がりはまずまずといったところ。
表現方法という意味での違いはありますが、画質の面で特に不満はなかったです。
エフェクト写真がインスタ映えする
画質や性能ではAPS-C機に敵わないことが分かりました。
では逆転の発想で、エフェクトをかけて実際にはありえない作風を狙ってみるというのはどうか。
EM10では“アートフィルター”というモードがあって、いろいろな効果で遊ぶことができます。
【アートフィルター一覧】
ポップアート(Ⅰ、Ⅱ) | 鮮やかな色合いになる。 Ⅱはさらにコントラストを強める。 |
ファンタジックフォーカス | 全体にモヤがかかったようなエフェクト。 |
デイドリーム(Ⅰ、Ⅱ) | 淡い光のフィルターをかけたイメージ。露出オーバー。 Ⅰは緑系、Ⅱはセピア系 |
ライトトーン | ニュートラルよりもさらに暗部を弱くした感じで使いやすい。 |
ラフモノクロームⅠ、Ⅱ | 粗くコントラストを上げたモノクロ。Ⅰは強め、Ⅱは弱め。 色味を変えることも可。 |
トイフォトⅠ、Ⅱ、Ⅲ | 周辺の光量を落としたエフェクト。Ⅱはシアン系、Ⅲはマゼンタ系。 |
ジオラマⅠ、Ⅱ | 周辺のピントを極端にボケさせてミニチュア風に。 Ⅰは横、Ⅱは縦にボケる。 |
クロスプロセスⅠ、Ⅱ | 怖い雰囲気を出せるエフェクト。Ⅰはシアン系、Ⅱマゼンタ系。 |
ジェントルセピア | 単純にセピアの色調。 |
ドラマチックトーンⅠ、Ⅱ | 一部のみコントラストを上げてHDRっぽく撮れる。Ⅱはモノクロ。 |
リーニュクレールⅠ、Ⅱ | エッジを黒く縁取り。イラストっぽくなるエフェクト。Ⅱは強め。 |
ウォーターカラーⅠ、Ⅱ | 水彩画のようなエフェクト。Ⅰはエッジラインあり、Ⅱは無し。 |
ヴィンテージⅠ、Ⅱ、Ⅲ | 昔の写真の色あせをイメージした味のある渋いエフェクト。 Ⅱ、Ⅲは色合いや明度が違う。 |
パートカラーⅠ、Ⅱ、Ⅲ | 特定の色のみを抽出。Ⅱ、Ⅲはモノクロ具合を強める。 |
ブリーチバイパスⅠ、Ⅱ | 銀塩残し。フィルム映画みたいな超渋いエフェクト。 Mark3で初採用。 |
簡単にエフェクトをまとめてみました。
【ポップアート】
【ファンタジックフォーカス】
【デイドリーム】
【ライトトーン】
【ラフモノクローム】
【トイフォト】
【ジオラマ】
【クロスプロセス】
【ジェントルセピア】
【ドラマチックトーン】
【リーニュクレール】
【ウォーターカラー】
【ヴィンテージ】
【パートカラー】
【ブリーチバイパス】
エントリークラスのカメラではフィルターでごまかすというのはよくありがちな手法ですが、実際パッと見では上位機種との違いが絶対分からないのでこれはこれでアリかなと思います。
解像感主義のカリカリ写真が多い現在、逆にレトロなフィルムカメラ風の褪せた色調が新鮮だったりします。
そういう『味のある写真』が簡単にいろいろ撮れるのは、ブロガーとして見逃せない部分ではあります。
上二つがブリーチバイパスというフィルターで撮った写真。よく時代劇とかで見るような古めかしいイメージです。
別にもやもやした写真しか撮れないわけではなく、ドラマチックトーンやラフモノクロームといったハイコントラストな仕上がりも問題なし。
今やインスタやツイッターでイイねをもらう事の方が重要な時代になってきました。
僕みたいなニワカ知識が一眼レフの設定を色々変えて撮るより、こっちの方が確実に綺麗な写真を量産できます。
ほんとおそるべしE-M10って感じでした。
次に紹介するショートカットボタンも作業効率を早めるポイントです。
使い勝手、操作性
僕がカメラを選ぶポイントで重要視しているのが操作性です。
いくらたくさん設定が変更できたとしても操作がめんどくさいと使いません。本末転倒です。
OMDの顔ともいえるツーダイヤルとFnボタンで撮影するフォームのまま持ち替えずに操作できるのでこれまた仕事が早い。
シーンモードと新機能のAP(アドバンスフォトモード)は「こんな風に仕上げて撮りたい」「この撮影状況に最適な設定は?」という感じのフルオートの派生版です。
探り探りじっくりカメラを楽しみたい人には全くの逆転の発想ですが、ブログ用にパシャパシャ撮る必要がある人にはかなり作業効率が良くなります。
マーク3ではショートカットボタンを採用
前モデルのMark2からの大きな違いとして、Fn3ボタンの位置がショートカットボタンに変更されています。
ボタンのカスタム設定こそできないものの、これはよく使う撮影設定の一覧表示、モードなどを変更できるボタンでいろんな撮り方をする人には非常に便利。(Nikonでいうiボタンのようなもの)
MENUの奥底に潜んでいる設定までOKボタンを押して行かなくても、一発でISOやWBやカラー調整が直感的にできるので作業効率が2倍以上速いです。
E-M10 Mark2とは『操作性、作業効率、エルゴノミクス』という部分で大きく差がつけられそうです。
何もフルオートだけじゃなく、一眼レフと同じことができるので普通にサブカメラとしての戦闘力を持っている気がしました。さすがお高いだけある・・・
そういった意味でもカメラ初心者が悩まずに写真(カメラ)を楽しめるというのがMark3の特徴でしょう。
まとめ
今回EM10 Mark3を使ってみたわけなのですが、画質や撮影機能のスペック面ではさすがに上位機種には劣るでしょう。
それでもマイクロフォーサーズの画質が悪いという事は全くなく、むしろ数年前の一眼レフと同等かそれ以上のクオリティは叩き出しています。
※メーカー激推しのボディ内5軸手振れ補正については触れませんでしたが、シャッタースピードが遅くても手持ちでも全然ブレません。
これは電気屋さんで実際に試してみてください。
最後にMark2からブラケット機能や静音シャッター機能などの一部が簡略化されたので、口コミサイトでは『Mark2の劣化版』と評価がある点について。
逆に新機能のAP(アドバンスフォト)モードやシーンモードなど、「こういう風に撮りたい」と思った設定にすぐ持ってバシバシ撮れるカメラかなという印象でした。
その反面、ある一定以上の仕事を要求したときに設定の少なさが故に融通が利かない部分も見えてきました。
○:手早く効率よくいろんな写真を撮って楽しみたい人向け
×:超解像な一枚の写真をじっくり追い求める人
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Comment
初めまして。
グリップの設定が無いけど問題無い…との下りですが、確かにキットズームなら問題ないんですけど、少し大き目のレンズを付けて、三脚を使用する時、レンズが本体からはみ出すので、その時初めて気が付きます。
まあ、三脚アダプターを使っても良いでしょうけど。
コメントありがとうございます!
なるほどです、詳しい情報ありがとうございます^_^非常に助かります。
それを踏まえやっぱり手軽さ重視、シンプル重視というモデルで、それ以上の使い勝手はやっぱり難がありそうですね。
やはり本格的にやるならE-M1を買ってくださいとのメーカー側の”キャラクターの差別化”でしょうか。憶測ですが…
マーク2までは、ある意味差別化されていなかった・・・という事なのかも知れませんね。
私は写真歴37年ですが、正直E-M10系で十分です。これ以上の機能なんか必用無いと思うだけに、やはりグリップが無くなったのは残念に思います。
上級機になれば、より重く大きくなるというデメリットも有りますし。
へぇー…、なるほどです!
これ以上のスペックよりは使い勝手や取り回しなどに直結するグリップがなくなったのが、いろんな意味で残念なポイントだったのですねー。
初心者の頃は『上位機種こそ正義』みたいな固定観念があったりするのですが、E-M10で十分と言えるのはいろいろ経験されたからこそわかる部分なのでしょう。
僕もまだまだカメラ初心者なのですごく納得させられました…