バイアス最強?小型バイクにおすすめTT900GP!寿命がかなり短いハイグリップタイヤのインプレ
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最終更新日:2020/01/30
ジムカーナ関係, バイク, バイクウェア・バイクグッズの紹介, 商品購入系 レビュー&インプレ, 比較・検証系(雑学系) サーキット, ジムカーナ, ダンロップ, ハイグリップタイヤ
ダンロップのタイヤ、『TT900GP』を装着してから約3か月~半年。
CBR125Rに履かせてみてジムカーナ練習でも使ってみたインプレと、併せてこのタイヤのいいところ、悪いところの評価です。
※初見レビューとはちょっと評価が変わってきました。
TT900GPのグリップ力は高評価!
このタイヤで一番気になるのがグリップ力でしょう。
一言でいうと「安心できるグリップ性能」っていう感じ。
- 温度
- グリップ力
- 倒し込み
“バイアス最強グリップ”という位置づけだけあってハイグリップラジアルタイヤ並みのグリップ力で、バンクさせても全く滑ったりする不安がないところがいい。
タイヤの温度がすぐ上がる
CBR125Rのような軽いバイクには嬉しいことに、タイヤの温度上昇が早いのが特徴。
極端に言えば1ラップ目からどんどん使っていけるという事。
逆に温まりにくいラジアルタイヤだと冷えていると十分なグリップ力が得られないので、走る直前までタイヤウォーマーやら何やらしないといけない反面、TT900GPはツーリングからサーキットまで幅広く使えるオールラウンダーでしょう。
けっこう適当に走るだけでもバッチリ使える状態になってくれます。
フルバンクでの安定感がいい
バイクの醍醐味はバンクさせて曲がる事ですよね。
※僕が思う事実上のフルバンクというのは、ステップ(バンクセンサー)を擦る角度まででそれ以上倒せない角度の事とします。
ジムカーナなどのスポーツ走行時でステップを擦ってタイヤの端までグリップさせて倒す“フルバンク状態”が簡単に出せます。
そのフルバンクでも全然滑る気がしないので安心して倒し込めるようになりました。
コーナーで一気に倒れ込む
ダンロップTT900GPの特徴としまして、タイヤの曲率が一定じゃなく倒し込んだ状態で接地面積を確保するような『プログレッシブラジアス形状』というのがポイント。
尖った形状がクイックで過激なハンドリングを生み出します。
寝かせすぎて「あ、やっちまった」と思っても不思議と全く滑っていない。
ピタッとくっついたようにグリップする感じ?何か気持ち悪いw
※最初は。
倒し込みが速いのでジムカーナなどの細かいセクションでの切り返しなどでもスパッと向きを変えてくれます。
その代償として、グリップ力が弱い状態で一気に倒れ込ませてしまうと当然スリップダウンの危険性も高まります。(下記記述)
高速コーナーでもそこそこいい
「バイアスタイヤ」ということでちょっと疑っていた部分はありましたが、倒したままアクセルを開けるような状態(高速コーナー)でもしっかり路面に追従してくれて安心感があります。
ずるずるとスリップする感じがしないという感じでしょうかね。
※剛性とはまた意味合いが違います。
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TT900GPのイマイチな点
TT900GPのいいところもあれば、若干ダメな部分も出てきます。
- ライフ
- 剛性
- スリップが分かりにくい
グリップでは申し分ないものの、使いやすさという点でアラがでてきます。
過激すぎて難しい
プログレッシブラジアス形状がそうさせているのかわかりませんが、倒し込みが速い分ライダー自身が気を遣わないといけません。
コーナー入り口で荷重をかけない状態で一気に倒してしまうとやっぱりそのままスリップしてしまいます。
CBR125R純正のIRC-RX01(スペックR)はフルバンクまで穏やかに倒れていくのでアンダー志向でコントロールしやすかったのですが、その感覚で行くとちょっと危ない。
※セッティングである程度緩和させられますが。
慣れや技術が向上してからはかなり戦闘力に追い風なのですが、初心者のうち、慣れないうちは寝かしこみと腰や太ももでの荷重のかけ方のバランスがとりづらいです。
ライフが極端に短い
ここでいうライフとはタイヤの性能維持というところで、決して溝の減りではない。
走り方にもよるでしょうが、ジムカーナ練習などに使えば約1000kmでフロントが半分程度まで減ってしまいました。
※しまの個人的感想です。
そしてタイヤの溝が半分程度に差し掛かったとたん、急にグリップしなくなり、安物タイヤに成り下がります。ここらあたりがおいしいところの寿命でしょう。
ダンロップの特徴なのか、スリップサインまで安心して使えないのが残念。
街乗り、ツーリング主体だとよくて5000kmが限界かな?
逆にRX-01スペックRは目が減っても極端にグリップ力が低下しないので安心感はあります。
これは半年後のリアタイヤ。
スリップサインが出る前からすでにズルズルとリアが滑ります。
“バイアス最強グリップ”という謳い文句は最初だけ。
すぐグリップ低下してしまい結果的に寿命が短いです。
※タイヤのゴムが硬くなっているのがよくわかります。
スリップする感覚がつかめない
純正RX-01スペックRは絶対的ドライグリップは低いものの、限界付近のサインというものがズッズッズとわかりやすく使いやすかった。
逆にTT900GPはピタッと路面を捉える感じなので、フルバンク状態での安定性は申し分ないのですが、グリップの限界がどこから現れるのか感覚がつかみにくい気がします。
「あ、滑るな」ってわかった時にはもう遅い。
バイアスタイヤはサイドの剛性が無い
ラジアルタイヤよりもサイドの剛性が弱いと言われているバイアスタイヤ。
物理的な事は抜きにして、切り返し初期の剛性感はふにゃっとしています。
空気圧を指定から試しに前後1.60~1.70kPaまで落とすと荷重をかけた時にかなりグニャグニャします。(路面を掴んでるという印象は無いです。)
ラジアルタイヤではそれでもまだ踏ん張ってくれますが、バイアスタイヤは空気圧を下げすぎるのもよくないのかもしれません。
軽量バイクにはバランスがいい
剛性の高いタイヤはきちんとブレーキングで荷重をかけなければいけませんが、TT900GPは普通に何も考えなくてもスッと潰れてくれます。
もっと重いバイクだとフニャフニャ感があるのでしょうが、136kg程度ではバランスという意味ではいい方向になりそうです。
TT900GPのまとめ
バイアスに限って言えば間違いなくこのTT900GPが(新鮮な状態であれば)絶対的グリップで最強でしょう。
特に軽量バイクには相性がよさそうな気がしてます。
ただ、さすがにラジアルタイヤと比べると剛性感が足りない。空気圧を下げるとよくわかります。
これを値段相応と取るか否かはその人の走り方次第ではありますが・・・・
タイヤ依存の走りではだめ
適当に走ってもある程度はグリップしてくれるので頼り切った走り方をしてしまうのですが、タイヤを潰して正しく走ってやらないと簡単にスリップしてしまう危険性があります。
安心できる反面、限界付近が分かりにくいので使いにくいかもしれません。
実際僕も急なコーナーでタイヤのグリップを活かす前に一気に倒してしまい、そのまま滑ってしまったことが何回もあります。
グリップ持続も低い
あとタイヤのグリップ持続性能は、ジムカーナ練習程度の短時間での走行では問題はなかったのですが、夏場の耐久レースなどでは逆にすぐタレるかもしれません。
それでも雨や冷間時でもオールマイティに使えるタイヤという事で僕には合っているかな?
ダンロップTT900GPのレビューでした!
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Comment
ども。続けてのコメント、失礼いたします。
自分はNSR150SPで、ジムカーナを少しだけ走っているときがありました。
BT39SS、TT900GP、RrのみIRCのスペックRを履かせたりしましたが、最終的にはFrがBT39SSで、Rrにはミシュランのパイロットストリートラジアルという仕様に落ち着きました。
ミシュランは、ツーリングラジアルとはいえ、なかなかの良いタイヤでした。
まず、気温による変化が小さく、走り始めから安定したグリップを得ることが出来ました。
癖もなく、ウエットでの怖さも先のバイアスタイヤと比べ、とても安心感がありました。
減りも早くはなかったですよ。
気が向いたら、使ってみてください。
返信が遅くなって申し訳ありません。
なるほどです!名前こそ“ツーリング”ですが、NSRなどの軽量バイクなどに履かせると結構グリップがいいのですね。
フロントにBT39SSですか、ちょっと気になります。
パワーもないしジムカーナに使いたいという事で、タイヤウォーマーなどは考えておらず、走り始めから安定するタイヤを探していたのですごく参考になりました^o^重ねてお礼申し上げます!