【ジムカーナセッティング】VTR250スプロケット変更(ギア比)選び方
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ジムカーナ関係, バイク, 日記, 比較・検証系(雑学系)
VTR250をジムカーナ仕様にしていていろいろとセッティングを自分なりに試行錯誤しています。
そこで僕の感じたインプレをスプロケ編とフロントフォーク(サスセッティング)編と分けて紹介します。
今回はスプロケをショートにした場合、ロングにした場合の印象を書いていきます。
VTRスプロケ交換レビュー
- VTR250ジムカーナ仕様
- タイヤ:120/70、150/60スーパーコルサ
- フロント:13、14
- リア:41、43、47、48、51
これを基に、ギア比をロング(純正)にした場合とショートにした場合とで走りにどんな影響があるのか、実際に試してみました。
ギア比、ロング
- フロント…14T リア…41T
- 二次減速比…2.929
- 1速10000rpm=約51.1km/h
5速5000rpm=約72.3km/h
【メリット】
VTRは中低速トルクが太いので、バイパスでの巡行時はギアチェンジしなくても十分加速できます。
低速からトルクが立ち上がるのでギア比的にはロングがむしろ相性がいいくらい。
アクセルの開け始めの加速がマイルドなので、思い切って開けてもリアタイヤが滑ることはないです。
雑に扱っても大丈夫。
エンジンブレーキもマイルドなのでロングの方がバイク的にはすごく扱いやすい仕様になります。
これがVTRが乗りやすいと言われる理由なのかなと思うくらい、誰でも安心して乗れます。
【デメリット】
ゼロ加速はまったり。信号加速もそこまで驚くほど速くないです。
低速旋回からの加速も一呼吸おいてからグーッと加速が伸びていく感じ。そして高回転はとにかくパンチがないです。音ばっかり。
ジムカーナでのフルロックからの加速が遅いので、立ち上がり加速でかなり損してしまいます。
とは言ってもトルクの段があまり目立たないので扱いにくくはないです。
ロングで乗る際は滑らかな乗り方を
ゼロ加速が弱いので、単気筒モタードのような一気に速度を落として小さくターンして瞬発力で立ち上がる乗り方はかえって遅くなりがちです。
全体的に速度を落とさないというか、早めからアクセルをどんどん開けていけるラインを取って、少し大回り(タイヤ数本分)になってもそこまでタイムに悪影響が出ないのがVTRのキャラクターです。
とは言っても小回りさせなければいけないところも当然出てきます。そこだけ車速がぐっと落ちるため全体的に無駄なく走らせる必要があります。
ギア比、ショート
今度はギア比をできるだけショート(加速寄り)に振った時の動きです。
- フロント…13T リア…51T
- 二次減速比…3.923
- 1速10000rpm=約38.1km/h
5速5000rpm=約54.0km/h
【メリット】
瞬発力がすごくいい。フロントアップもできるくらい低速の出だしが力強くなるので信号ダッシュや低速小旋回の後の立ち上がりでロスなく速度を回復できます。
高回転(最大馬力)までが早くなるので、加速も当然よくなります。ジムカーナで有効的な低速加速が欲しい場合はやはりある程度はショート寄りにしたほうが速くなります。
【デメリット】
アクセルオフのエンジンブレーキがかなり強くて扱うのが難しくなります。それに併せて減速もすごく強いので速度の維持が難しくなります。
一例を挙げると、同じアクセルオフ位置で減速したとしても、エンブレが強いためより旋回時間が長くかかってしまいます。
加速で巻き返すよりも遥かに減速時のロスの方が大きいです。
そして1速で38km/hしか出ないので、少し長めの距離ですぐにレブリミットに当たってしまいます。
(エンジン自体は12000prmまで回りますが、10000rpmを越えたあたりから音ばっかりで加速は鈍くなってしまいます。)
という事はアクセルのオンオフが激しくなる、オフ時には強烈なエンブレという事でかなりピーキーになってしまいます。
小回りを活かす、動きに負けないライテクを
とにかくピーキーでかといって高回転の伸びがあるわけでもないので、VTRとしてはあまりメリットを感じないセッティング。
進入でも加速でもリアが滑りやすい状態になります。
エンブレで減速するのでアイドル回転数を上げたり、進入も突っ込み型で出来るだけアクセルオフの時間を短くする必要があります。
よって同じ位置のライン取り、立ち上がりポイントではただ単に遅くなってしまうという事になります。
それを扱えればの話ですが大排気量にも負けない加速とターンができるのでトップに食い込める実力も持っています。
VTRのベターなセッティングと走らせ方
こればっかりは人のライディングの技術と好みに寄る部分が大きいので一概に正解と言えないので参考までによろしくお願いします。
VTRは純正の仕様であれば、Vツインの中低速トルクがいい感じに出てくれて全体的にフラットなパワーカーブ、そんな感じですよね。
SSのような高回転を維持して走らせなければいけないということはないので意外と何でもできます。
エンジンパワー的にはあまりいじらないほうが速い
ジムカーナをやっているとちょっとでもタイムを縮めたくて色々カスタムをしたくなりますが、ことVTRに関して言えばパワーに関するカスタム(吸排気やキャブ周り)は基本的にノーマルで十分です。
ただそれだと高回転のパワーが無さ過ぎるので、扱いやすいレベルでスプロケットをショートに振ります。
具体的には41-43~47程度。
あとはフライホイールをゼルビスに替えたり削って軽量化する、進角化など。それで十分戦えます。
スプロケ選択も色々試したいところではあるのですが、あまりショートにしなければ意外とどんな型でも安定して走れるのがVTRのいいところです。
前後サスセッティングは重要
VTRはエンジンパワーで攻めるのではなく、扱いやすさ故のコントローラビリティで勝負したいところです。
そのためにはフォークセッティング、リアサスのセッティングを煮詰める必要があります。
ブレーキのセットも重要です。そのあたり詳しい話は別記事で書こうと思います。
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