実はかなり難しいZX-25R走行インプレ!パワーモードについて ジムカーナでGPR300はグリップするのか
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日記
こんにちわ、紫摩(しま)です。
ZX-25Rはサーキットとかカスタムとか、直線番長で音を楽しんだりするような使い道が一般的かと思いますが、自分は飛ばすのが怖いので全く縁がないです。
しいて言うならパイロンスラローム的な走行ぐらい。
ということで、岡山ジムパークさんにてトレインコースで軽く走らせてみましたのでその感想を書いていきたいと思います。
このバイクは第一インプレで言っていた「乗るのは簡単だけど扱うのは難しい」そのものでした。
ZX-25Rの走行性能
サーキットや高速道路などの高回転を維持しながら駆け抜けていくシーンこそまさにZX-25Rの庭みたいなところでしょう。
一方で低回転でのトルクが弱いから、低速ダッシュが何回も続くようなジムカーナなんて全くのアウェーでしょう。
どう思いますか?遅いと思いますか?それとも速いと思いますか?
多分、試乗レベルでは分からない所をお話していきます。
パワーモードによって走りやすさが変わる
まず一番大きな違いはZX-25Rの電子制御のひとつでもある“パワーモード”の違いから。
それぞれメリットデメリットがあります。
ローモード、(ローパワー)
取扱説明書によると、出力をフルパワーの80%程度に抑えるモード。
スロットルレスポンスも穏やかになる。
メリット
- エンジンブレーキが緩やか。
- アクセルのギクシャク感が少ない。
- ガッツリ開けても安全。
ローパワーモードの良いところは出力が抑えられると同時にアクセルレスポンスが穏やかになる点。
エンブレやギクシャク感が弱くなるので、ガンガン開けていって滑らかに走れます。
あと雨の日でも路面が悪くても、適当にアクセル開けても穏やかなので安全です。
デメリット
- 低速でのツキ悪い。
- 最大パワーだけじゃなく、低速トルクも弱くなる
逆をいうと低速トルクが弱くなったような感じで、4000回転以下でアクセルを開けても一瞬失火したような感じに吹け上がってきません。
低速ターンでバンク角が深くついているとそのままエンスト、もしくは転倒しかねません。
フルモード(フルパワー)
制御をおこなわないそのままのパワー。
通常時はこちらを使います。
メーターにはFが表示される。
メリット
- アクセルのツキがいい。
- 低回転から高回転までスムーズに吹けあがる。
- 排気音も大きくなって気持ちいい。
このモードはZX-25Rの本来のパワーをそのまま楽しめて中回転域から高回転までスムーズに吹け上がります。
デメリット
- アクセルのオンオフでギクシャクする。
- バイクが暴れやすい。
特に不安要素はないですが、一方で、アクセルのツキが良すぎてオンオフすることでピッチングが顕著に出てしまいます。
エンジンブレーキも強く、前のめりになりがち。
ノーマルリアサスの動きの悪さ故、小旋回への進入時にリアタイヤが流れやすく感じました。
コーススラロームなど、回転数があまり落ちない走行、シチュエーションではローパワーモードの方が速く走れる。
アクセルをラフに開けてもバイクが暴れないため。ガンガン走れる。
極低速(4000回転以下)になる時はアクセルを開けても起き上がって来ない。
そのため半クラッチを使って、低速トルクをカバーする走りが必須。
低速のトルクは2サイクル車と似ている。
結局、フルパワーモードで慣れないといけないと思う。
回転数を落とさなければ意外と機敏に走る
ZX-25Rはほんと超高回転型マシン。
6000回転ぐらいでも結構速い。そこから上は250ccといえどいわずもがなの加速。
なので、回転数を下げないような走り方が求められます。
ただ、ジムカーナではいつもだらだら大回りに走っているわけではないので、どこかで小回りも必要になってきます。
そういう時に半クラッチで低速トルクをカバーするような走りも使って行きたいです。
が、、、、クラッチワークを使った走行をすると、リアABSがかなり速い段階で介入してきます。
そしてガクガクするので、ABSは足かせでしかないです。(後日記事にします。)
SFF-BPフォークが秀逸
フォークの動きも良くて、跳ねすぎず、柔すぎずの良いバランス。
沈み込みも滑らかなので、アクセルオフや軽くフロントブレーキをかけるだけで回頭性がよくなり、切り返しもスムーズです。
強いブレーキを掛けてもVTR等に見られるきついノーズダイブは無いです。
セパハンスポーツらしい、フロントタイヤをぐりぐり押さえつけて向きを変えていく感じ。
よくこのスプリングを変えたりフォークオイルを換えたりしますが、それも必要ないくらいにいい動きしますね。バランスがいい。
車重、重いけど走りはどうなの?
パワーがないミニバイクと同じで、速度を落とさないラインの方がタイムが出そうな感じです。
低速トルクはミニと同じでも、大きく違う点はその車重です。
184kgと100kg前後では旋回スピードが明らかに違います。
2気筒250ccクラスでは160kgぐらいが多いですが、それよりも20kgぐらい重い。
切り返しは鈍いうえに、低速でバンクするとアクセルオンで起きあがって来ないです。
引き起こしもバンバーなしだと辛い。
ただ、普通に走っている時は全く重さは関係ないです。
むしろサスペンションがしっかりしているので、安定感があってフラフラ感は全くないです。(操作ミスでのふらつきは除く)
重いことのメリットは、体重が軽い人でもタイヤのグリップを高められるという所でしょうか。
競技的に言えばほぼデメリットですが、そんな重いバイクでどこまでできるか、人の驚く顔を狙うのも面白いです。
ZX-25Rは250ccクラスにしては重いので遠心力が強い→バンク角を付けないと釣り合わない。
同じ速度で走った場合、より深いバンク角を付けないと曲がれません。
ノーマルタイヤ(GPR300)のグリップはショボい
深いバンクが必要になる、でもそうするとまた弊害が出てきて、純正タイヤ(GPR300)ではツーリングタイヤって言うぐらいなのでグリップ力が悪すぎます。
スーパーコルサをはじめとするハイグリップタイヤのように、パタパタ寝かせて路面に吸い付くような走りは残念ながら出来ません。
ある程度寝かさない走りをしないと怖い。
あと、急に荷重がかかるようなシーン、(8の字など)では車体バランスもあるせいか、リアタイヤがかなり滑ります。
滑るという事はABSもすぐ介入するという事。
スポーツランをするなら、安全の事も考えてせめてスポーツカテゴリーなタイヤにすべきですね。
このGPR300はグーッと荷重がかかるところは変な挙動もないので、普段乗りでは全く問題無いので誤解なさらず。
まとめ
ZX-25R、結論から言うと、走り込んでナンボで楽しいバイクです。
よく聞く言葉で「低速トルクが無いからジムカーナは向いてない」なんて言われますが、その通りで、重くてめちゃくちゃハンデがあって、タイムなんて出ないと思います。
むしろこのバイクを選んでわざわざ買って、走ろうなんて初めから考えていた人なんていないと思います。
でもそれって単に教科書通りの意見。
恋愛でもバイクでもなんでもそう。
ウィークポイントを知らずして本当の良さなんてわかるわけがない。
直線だけ飛ばしてヒャッハーって言う試乗レベルでは分からない部分にこそ、このZX-25Rの面白さがあると思っています。(難しさも含めて。)
ただ、人の楽しみ方はそれぞれ。僕がとやかく言うつもりは全くないです。
どっちかと言うと、僕個人が純粋に走って楽しみたい人なので、あえて苦手であろうジムカーナという低速ハンドルバキバキな競技で、ハンデのある走りで乗りこなしたいなと思ったのです。
競技に“向いている向いてない”とかそんな話じゃなく、なんでも乗れるようになりたいだけなんですよね。
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