Nikon1 J5を購入!J4との違いと画質や使いやすさを一眼レフユーザーがレビュー!
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最終更新日:2015/11/14
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こんにちわ、カメラ好きの紫摩です。
このたびニコンから2015年4月23日に発売しましたミラーレス一眼レフカメラ、『ニコン1 J5』をついに購入しました。
これからJ5を買おうかなと思っている方の参考になればと思いましてレビューしたいと思います。
Nikon1というミラーレスカメラ
ミラーレスカメラとは『反射鏡とファインダーを廃した一眼レフ』や『レンズ交換のできるコンデジ』といわれています通り、コンデジと一眼レフの中間的なカメラという位置づけになります。
一眼レフのように大きく重くないので持ち運びに便利な上、レンズ交換ができるので撮影の幅、質など自分の好みに合わせられる拡張性がいいというメリットがあります。
CXフォーマットという1型センサーサイズ
このNikon1(ニコンワン)とは、センサーサイズが1型でニコンではCXフォーマットというコンパクト路線のカメラです。(ニコンにはFX、DX、CXのフォーマットがある)
フルサイズから比べると焦点距離が2.7倍に当たるという事で、レンズ交換によっては“超望遠”が可能になるという代物。
ラインナップはハイスペックのV、廉価モデルのS、そしてスタイリッシュなJという3種類の展開で、J5はそのJシリーズ最新モデルです。(2015年4月現在)
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ニコン1“Jシリーズ” J4とJ5を比較
比較対象として挙げております画像のNikon1 J4(2014年4月に発売)と、今回紹介するJ5の違いを一言でいうなら、“V型に近づいたハイクオリティーモデル”とでも言いましょうか。
- モードダイヤルに露出モード(M、A、S、P)の追加
- コマンドダイヤルの追加
- ファンクションボタンの追加
- チルト式のモニターで自撮りも可能に
- 画像処理エンジンがEXPEED4→EXPEED5Aに
J4からの変更点といえばデザインもさることながら、特に印象的なのは操作の幅が増えたことでしょう。
さすがにV3の機能性には敵いませんが撮影を楽しむための要素が増えたことによって格段に使いやすくなりました。
露出モードで思い通りの撮影が可能になった
いわゆるM、A、S、Pモードといわれるもので、通称露出モード。ユーザー自身で絞り優先だったりシャッタースピード優先など使い分けて仕上がりをこだわりたい人には欠かせないモード。
僕もこだわるときはAモード、スナップ撮影はPモードを使っています。
J4のモードダイヤル
J4にはオートモードしかなく「画質はいいけど撮影の幅が狭すぎる」と感じていました。
J5には従来のクリエイティブオートやベストモーメントキャプチャーといったオートモードの派生モードはそのまま継承。
Nikon1 J5のダブルレンズキットの『18.5mm f/1.8』の単焦点レンズの高解像度を生かした撮影にはもちろんM、A、S、Pの露出モードを使わない手はありません。
コマンドダイヤルとファンクションボタンで操作性が改善
コマンドダイヤルとは親指で動かすダイヤルのことで、シャッタースピードだったりプログラムオートの場合はF値とシャッタースピードの組み合わせを変更できるプログラムシフトなど、撮影中の設定変更を感覚的に出来るという点ではすごく便利。
その他にもコマンドダイヤルを使った操作は多く、J4に比べるとストレスなく操作ができるので作業効率が大幅に改善されています。
J4には無かったファンクションボタンも前面にひとつ配置。これに自分の好きなボタンを割り当てることができるので撮影中にその機能を呼び出すことができるのが強み。
ISOかホワイトバランスかピクチャーコントロールがいいかもしれません。
チルト画面で撮影アングルに悩まない
J4やコンパクトカメラの液晶画面多くは固定式。Nikon1シリーズでのチルトモニターといえばV3ではすでに採用されていましたが、Jシリーズでは初。
ハイアングルから超ローアングルまで、特に動物撮影は動物の目線に合わせることで迫力ある写真が撮れるので、そういうシーンにも“ほふく前進スタイル”にならなくても簡単に撮影できます。
D5300のバリアングルモニターを使っていて非常に助かっているのでこのJ5でもよく使います。
関連記事:カメラ初心者がニコンD5300を購入!使ってみて分かったいいところ悪いところ|mysimasima
モニターを反転させた自撮りモードがおもしろい
このNikon1 J5のモニターを180度持ち上げると自撮りモードに切り替わり、自撮りができるという部分がこのモデルの一押しカテゴリー。
女性にはうれしい美肌モードや露出ボタンなど専用のインターフェイスになり、タッチでサクサク撮影できます。
旅先での思い出づくりなどがすごく楽しくなること間違いなしでしょう。
これを一眼レフでやれといっても手が疲れるだけですが、コンパクトなミラーレスならではの機能ですね。
僕はこの『自撮り機能』が特に好きで、出かけると無駄に色々撮ってしまいますw
セルフスティックや自撮り棒を持ち歩かなくていいのが強い!
画像処理エンジンがパワーアップ
画像処理エンジンとはパソコンでいうCPUに当たり、主にセンサーでとらえた像をデータ化する際の画像転送速度に影響します。
J4はD5300と同じEXPEED4、V3はEXPEED4AでこのJ5はさらに新しいEXPEED5Aという画像処理エンジンを積んでいます。
連続撮影に影響するのでこれが速いということはストレスなくどんどん撮影をしていけるという事なのです。
裏面照射CMOSをNikon1で初搭載!
裏面照射CMOSとは、受光面に配線などがかかってないので通常のCOMSセンサーより“高感度時”のノイズの少なさがメリット。
ただ、もともとノイズが増えてしまう構造なので低感度時(昼間の撮影)では通常のCMOSの方が画質はいいと言われています。
Nikon1 J5のレビューと評価
上記では5点、ニコンJ4とJ5の違いを比べて良い部分ばかり取りあげたみたいになっていますが、実際のところ「買いなのかどうなのか」という部分が気になりますよね。
そこでJ5の使い勝手などを『一眼レフユーザーから見た5段階評価』をつけてみましたので参考にしてみてください。
ニコンJ5の評価
- 画質 ★★★☆☆(レンズによる)
- AF速度 ★★★★★
- 機能性 ★★★☆☆
- 操作性 ★★☆☆☆
- ビジュアル★★★★★
- 高級感 ★☆☆☆☆
- コンパクトさ ★★★★☆
- 価格 ★★☆☆☆(意外に高い)
画質がいい(レンズ依存)
これは装着するレンズにもよるのですが、標準レンズ(10-30mm)の評価はまずまずといったところ。
さすがにセンサーサイズが1型なので一眼レフでおなじみのAPS-Cサイズ描写力には到底及ばないながら、解像感は良好な部類。
27mmから81mm(相当)までの範囲でよく使う範囲をカバーした標準レンズ。
キット物のレンズでこれだけ撮れたら十分でしょう!
裏面照射CMOSの実力
左がNikon1 J5で右がNikon D5300。
どちらもISOは12800まで上げています。
実際ここまでISOを上げることは少ないと思いますが、それでも裏面照射CMOSのJ5はノイズもそうですが全体の色味なども綺麗に安定しているという感じ。
裏面照射CMOSは主に小型センサーに採用されていてJ5の1型にも採用されたことでソニーのハイエンドコンデジ、「サイバーショットRX-100M3」の尻尾を掴んだと言っても過言ではないかもしれません。
関連記事:【夜景撮影がうまくなる方法】綺麗に撮れない原因はカメラの設定かも?|mysimasima
レンズ交換で撮影の幅が広い
機能性でいえばまず一番に取り上げるのがレンズ交換という部分。
ニコンのCXフォーマットというレンズ基準になるのですが、残念なことにこのCXフォーマット用レンズバリエーションは少な目。
そこでマウントアダプターFT1の取り付けでニッコール製ほぼ全てのレンズ(Fマウント)が装着可能になるのです。
センサーサイズが1型という少し小さめのサイズなので、装着するレンズによっては超望遠(35mm換算2.7倍の焦点距離)で撮影もできるという事になります。さすがはニコンだなという感じだね!
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高速オートフォーカスが最大の武器
このJ5評価で一番推したいのが高速AF(オートフォーカス)の部分。
コンパクトカメラの多くはコントラスト検出方式のAFで精度はいいのですが、ジジー、ジーッ・・ピポ!っと遅いというカメラは多い。
しかしNikon1シリーズは、一眼レフで採用されている速度重視の『位相差検出方式AF』と精度重視の『コントラスト検出方式』を組み合わせたハイブリッド型なのですごくAFが速いという特徴があります。
実際いろんな場所に向けてもピポ、ピポ、ピポという感じでオートフォーカスの合焦がめちゃめちゃ速い。
動きものに強いわけです。
連写速度も恐ろしく速い
新型画像処理エンジンも相まって、モードによっては最高で1秒間に60枚の連続撮影1秒間に60コマという速さで、最大20枚の連続撮影も可能。(これはJ4から継承)
これで動物撮影やスポーツ撮影など、一瞬を逃せない撮影に威力を発揮してくれます。
ニコンD5300は低速or高速で最高5コマ。
この“高速撮影がNikon1の最大の特徴”といっても過言ではないかもしれないです。
コンパクトなサイズで持ち運びが便利
- 寸法(mm) 98.3(横)×59.7(高さ)×31.5(奥行)
- 質量 265g(231g本体のみ)
Nikon1 J4とサイズや重さは、ほぼほぼ同じ。ほんの少しだけ重たくなったとはいえ、コンパクトカメラと同じようなサイズなので持ち運びに非常に便利。
このコンパクトさがNikon1シリーズの特徴で、やたら大きなセンサーサイズを採用して本体が大きくなるのを避けて、コンデジのような親近感あるサイズ、デザインにまとめたという印象。
※写真のレンズは18.5mmの単焦点レンズ。小さくて軽いのでJ5によく合います。
操作性は少し難あり
ミラーレスカメラによくあるシンプルさがアダとなって操作性が悪いのです。
J5はロータリーマルチセレクターの上(フィーチャーモード)を押し写真のようにメニューを開いて設定を変更します。
J4から比べればボタン数やモードダイヤルの改善で撮影しやすくなったとはいえ、一眼レフのようにボタン数が多くないので設定変更に手間が増えるということになります。
J5の設定変更手順(露出)
- ロータリーマルチセレクターの右を押す
- ダイヤルを回すかボタンを押すかタッチで露出を変更
- 決定ボタンを押して設定終了
という3モーションでの設定変更になります。
D5300の設定変更手順(露出)
- 露出ボタンを押しながらコマンドダイヤルで設定変更
一眼レフカメラの多くはこうしたワンモーションで設定変更できるのでその作業効率は比べ物になりません。
コンパクトが故にボタン数が少ないので、どちらかというとコンデジ寄り。
※逆にV3はボタン数が多く一眼レフ寄り。
Nikon1(ニコンワン)J5のまとめ
ニコンのミラーレス一眼レフ、Nikon1 J5の評価などを見てきましたが、僕が使ってみての印象は『コンデジの延長線』という感じ。
コンデジのメリットであるコンパクトさを極力損なわないように、レンズ交換を軸に操作性やチルト画面などを採用して撮影の幅が広くなるので割と楽しめるカメラではないでしょうか?
ISOを積極的に上げて撮る
裏面照射CMOSの恩恵は非常に強く、このクラスのカメラで高感度時のノイズの少なさには驚きました。(写真はISO:6400)
どんどんISOを上げて高速シャッター+連写で“写し止める”という撮り方ができれば一眼レフ並の武器になりそうです。
J5のいいところ
- オートフォーカスが超速い
- コンパクトなので機動力が高い
- 自撮りができる
- 高感度時の画質劣化に強い
J5のイマイチな部分
- 本体価格が安くない
- CXフォーマットのレンズラインナップが少ない&高い
- ボタンの数が少ない
- ボディのチープ感
- ファインダーが後付けもできない
- 軽量が故にブレる
いいところは冒頭から紹介している通り撮影にこだわりたい人に向けた機能がてんこ盛りのミラーレスカメラ。
しかし一眼レフに慣れているとボタンの少なさがネックになると感じることが多々あります。
そこは僕の理想が高いだけなのかもしれませんが、設定を変えるたびにメニューを開くのはもううんざり。
軽くてかなり手ブレする
J5はコンパクトすぎて気を抜くとすぐ手ブレしてしまいます。
その分シャッタースピードを上げるかISO感度を3200や6400まで上げないと暗所ではつらいです。(18.5mm f1.8単焦点レンズには手ブレ補正機能がついていません)
関連記事:Nikon1 18.5mm単焦点レンズのレビュー|mysimasima
→(楽天)J5ダブルレンズキット(18.5mm単焦点)商品一覧
あとはCXフォーマット(Nikon1)専用のレンズは正直ラインナップが少ないので妥協せざるを得ないということろ等々。
…といった低評価な部分も多く感じられますが、そもそもカテゴリーが違う一眼レフカメラと比べるのはナンセンス。
“旅先で思い出を撮る”といったことであればこの上ないバランスのカメラでしょう。
フラッシュのバウンスの裏ワザ
余談ですが、『バウンス』とはフラッシュの光を直接被写体に当てず、壁や天井に当ててその反射光で柔らかく照射するライティングのやり方。
J5の内臓フラッシュはスプリングでの飛び出しになっているので撮影の時に指で真上に向けることが可能なのです。
※反射光を使って撮った写真は非常に優しくポートレートに向いているのでオススメの裏ワザです。
ニコンJ4とJ5で悩んでいる方にアドバイス
新モデルのJ5が出たことによって先代モデル『J4』の価格は急落しています。
- J4はオートモードで簡単に撮るカメラ
- J5はこだわって撮ることもできるカメラ
新モデルは買いなのかどうなのかという所なのですが、J4とJ5とどちらにしようか悩んでいて「やっぱり楽しめるカメラがいい…」と考えている方にはちょっと高いけどJ5、「安く手軽に綺麗に撮りたい」という方にはJ4がいいかもしれませんね。
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というわけでミラーレスカメラでもコンパクトを売りにしたNikon1 J5のレビューと評価でした!
記事参考:Nikonホーム
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Comment
秒60コマの速度で最高で20枚の連続撮影が可能の間違いですね。
もし、連続30コマ以上で撮影可能だったなら、グループ化機能と相まってV1同以上の4K動画対応カメラになったのに残念です。
コメントありがとうございます。
わざわざ調べていただいてのご指摘、ありがとうございます!
早速記事の方を訂正させていただきます。
至らぬ部分が多いですがこれからもよろしくお願いします。
いえいえ、動画目的で先日購入して概ねV1より満足なのですが、4K動画に関してだけはV1のほうが良くてガッカリしていたところだったもので(^_^;)
コメントありがとうございます。J5は4K動画でもフレームレートが15fpsなのですがV1は60fpsなのですね。
僕はデジカメに動画はあまり期待していなかったのですが、一眼レフD5300よりはマシでしたw
J5は新しいとはいえやはりVシリーズの方がコンセプト的にはハイグレードなのでしょうかね。
J5でも60fpsの4K動画を作れますが、一度に撮れる枚数が20枚なので連続30枚のV1のほうがより綺麗な動画が撮れるんですよ。
YouTubeやVimeoで「V1 4K」で検索すると作例が沢山見られますよ。
コメントありがとうございます。なるほどです、勉強になりました!旧製品の方が性能が高いということもよくありますね。そういう細かい部分を比べるのもまたカメラ選びの楽しい部分でもありますね。
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コメントありがとうございます。
J5は軽くて持ち運びが良くて、とても使う頻度が多いカメラです。
今でも結構評判がいいカメラの一つだと思います。
サイバーショットもいいけど、ニコンもまだまだこれからが楽しみなカメラの一つじゃないかと思いました。