【VFR800Fタイヤ】ロッソ4(クワトロ)でフルバンク攻めてみた結果…大型バイクでのグリップ力を検証
公開日:
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最終更新日:2022/06/25
VFR800F(整備・カスタム), バイク
こんにちは、紫摩です。
いつもありがとうございます。
VFR800Fを買って帰宅後に速攻で滑ってしまい、なにかいいタイヤないかなと探していました。
そこでオススメしてもらったピレリのROSSOⅣ(4、クワトロ)っていうタイヤを買いました。
こいつが実はめっちゃすごいんです。
VFR800Fに履かせてみてどうだったか、ウェットとドライ、ライスクやジムカーナで攻めてみた感想を紹介しますので、タイヤ選びの参考にしてみてください。
そして割と安いんですよね!
大型バイクのタイヤ選びPIRELLI ROSSO4
大型バイクのタイヤサイズもラインナップに入っているこのタイヤ。
位置づけとしてはスポーツタイヤかなと思います。
完全感覚バンキング
公道スーパースポーツタイヤ
- ブレーキング時の優れたグリップ、深いバンク角での推進力、コーナー脱出時の素晴らしいトラクション
- ライダーの入力に対するリニアで軽快なハンドリング コーナリング時の豊富なフィードバック
- ワールドスーパーバイク由来の内部構造とプロファイル
- フロントタイヤとリアタイヤの両方にシリカリッチなマルチコンパウンドを採用
- 路面の状態によらずウェットでもドライでも発揮される高性能
引用:PIRELLI
スポーツタイヤと一言で言っても人によっていろいろとらえ方が違うと思います。
装着バイクによっても違いますね。
僕の定義はこちら。
- 温度依存がない
- 雨でも晴れでもそこそこグリップ
- 長距離走れる
- 寝かしこみが軽やか
早く言ったらツーリングとハイグリップの間ということになりますが、どっちかというとツーリング寄りの物。
このロッソ4はかなりオールラウンダーなタイヤです。
ツアラーは雨でも走れることが条件
ハイグリップ以上のドライグリップを求めていくと、冷えているときにカチコチになりやすいです。
さらに、溝が少ない事によって、排水性も犠牲になります。
ツーリング向けタイヤになっていくにしたがって、溝が増えていきます。
雨最強タイヤと言えばミシュランのROAD6が有名でしょうか。
この溝の数!
単純に見た目でハイグリップかツーリング向けかを判断するなら溝の数を見ると手っ取り早いです。
もう一つ重要なことが温度依存が少ないことが挙げられます。
これはタイヤが冷えている状態でもそこそこ路面に食いつくような柔らかいタイヤというイメージです。
自動車のスタッドレスタイヤがそうで、冷えている路面でも柔軟性を保てるようなゴムの素材になっています。
今回紹介しているロッソ4も温度依存が少なく、冷えていてもタイヤのトレッド面が柔らかいです。
温度依存があるタイヤとそうでないタイヤの違い
写真はスーパーコルサSP V3です。レーシング用タイヤの代表ですね。
熱を入れると表面が溶けてカスみたいになっているのがお分かりでしょうか。
スポーツ以上のハイグリップタイヤになると、温まると更にタイヤが溶け出し、ベタベタして粘着性が出てきます。
深くバンクしても路面に貼り付くようなグリップ力が得られます。
どこまでバンクしても転倒しないような魔法にかかったような走行が体験できるので、病みつきになる人も多いです。
こちらはロッソ4です。熱を入れてもサラッとしています。
温度依存が少ないタイヤって冷えているときにもそこそこグリップします。
ツーリングタイヤとかそういうタイプが多いですね。
しかし逆に言うと、温まってもそこまでグリップしません。タイヤが解けない感じです。
写真はバイアスタイヤのIRC RX-01スペックRです。
温度依存の少ないタイヤをさらにドライ路面にガンガン荷重をかけていくと、溝の端がめくれあがってきてボロボロになります。
ツーリングタイヤでは表面の弾力だけでたわんでグリップ力を得ている感じです。
ハイグリップタイヤのようなベタベタしたような最大ドライグリップ力は無いので、破綻は早くに訪れます。
ロッソ4(クワトロ)レビュー
レビューとしてロッソ4をもっと細かく話すと、ハイグリップタイヤとツーリングタイヤのいいとこどりをさらに使いやすくしたような感じです。
雨でもガンガン走れる
温度依存が無いから雨でも冷えててもガンガン走れます。
練習会ではタイヤウォーマーを巻く必要がなく、いつでも好きな時に走り始めて天候にも左右されにくいです。
実際雨の中でのライスクを何度も行きましたが、全然オッケーです。
※VFR800Fでの話。
雨上がりで湿った路面の高速道路を90〜100㎞/hで走りましたが、直進安定性も良く、ドライと変わらず安心感は大きいです。
最大グリップ力はそこそこ?
ドライ路面でのジムカーナ走行、ライディングスクールでのトレイン走行でタイヤの端まで使うようなフルバンク状態でのグリップ力はまずまず。
小旋回もフロントからぐいぐい曲がるので食いつきはいいですね。
タイヤの目が8割ぐらいなので当然と言えば当然ですが、破綻させて滑らせるほどの技術は無いです。
公道では当然滑ることもなく、競技でもそこそこ走っても滑る気配もありません。(新しい状態)
逆に砂があったりするとすぐトラクションコントロールが作動するから、路面状況によっては苦手な部分もありそうです。
旋回性能は若干悪い
『バンキング』とは僕が勝手に言ってる言葉ですが、切り返しや寝かしこみの軽さを表現するときに使います。
このロッソ4は正直寝かしこみは悪いです。良く言えばマイルドな乗り味、動きです。
そのため直線スラロームなどの速い切り返しではモッサリします。
重いバイクというのもありますが、カーブでアウトにはらんで行く感じが強いので「曲がらない」と感じることもあるかもしれません。
高速道路のインターチェンジのカーブなど。
最大バンク角も浅いです。
先ほどからバンク角を表示していますが、おそらくこれで最大です。
これは良い面と悪い面があります。
バンク角が浅いタイヤのメリット
- 安全範囲内でグリップ力を確保
- 寝かした状態で安定する
- 動きが穏やか
〃デメリット
- 曲がらない
もう一度この二つのリアタイヤを見てもらいましょう。
右が標準のD222です。左がロッソ4。
大型バイク用のツーリングタイヤの特徴として、タイヤ形状がなだらかな物が多いです。
D222(右)は全体的になだらかですが、端までアールが続いています。
一方でロッソ4は中央部分は尖っていますが、そこから端に行くにしたがって平らになっています。
- D222・・・深いバンクまで穏やかに寝ていく。
- ROSSOⅣ・・・サクッとバンクするがすぐ止まる。
ロッソ4の良い所は中央部分が尖っているので、寝かしこみ初期では軽い感じがします。
(交差点やワインディングの緩いS字など。)
そこから深くバンクするようなシーンでは逆にゆっくり傾き、ある一定のバンク角で止まるような印象があります。
山道でスピードが出ていたり高速道路のインターチェンジで滑らかに曲がります。
競技的に言えば、このバンクしにくいタイヤは曲がらないことになります。
重いバイクは遠心力が強いです。
そのため同じ旋回半径を出すには寝かす必要が出てきます。
あと2〜3度傾いてほしいところ。
それができないということはオーバーランしやすいので速度を落とすしかないんです。
しかしここでこのロッソ4のタイヤの性格を考えてみましょう。
- ツーリング〜スポーツタイヤ
- 公道での安全性
- 温度依存の少なさ
安全に楽しく寝かしこみが分かりやすいタイヤ、ということはこれ以上寝かせてアクセルを開けるようなタイヤじゃないんです。
逆にこれ以上スポーツ性能を求めるならハイグリップタイヤに移行すべき。
まとめ
やっぱりオールラウンダーなタイヤ。
街乗りからジムカーナスポーツ走行までこなせるって実はすごい事。
そして値段を見てもらったらわかると思いますが、タイヤ高騰の昨今、このピレリロッソ4は他のハイグリップと比べて1万円ぐらい安いです。
これはかなりコスパがいいタイヤかなと思います。
これから使い続けて目が減って劣化した状態ではどうなるかは今は分かりません。
メインは安全な範囲内で軽快さを楽しめて、バンクが安定させることが目的。
安心して寝かせられるというのは初心者にもおすすめできるんではないでしょうか。
今回は重量級バイク(VFR800F)で試しました。
重いバイクだから安定しているのか、今度は軽いバイクだったらどう変わるのか、興味があります。知っている方はぜひ教えてください。
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