【トライジムカーナ2018レポート】平成最後の第3戦!VTR250が初心者から上級者まで大人気
こんにちわ、紫摩(しま)です。
いつも皆様ありがとうございます。
西日本のジムカーナ大会『トライジムカーナ』2018年度の最終戦!
夏の大会に続いて、会場は同じく香川県坂出市にあるHST(ホンダセーフティトレーニングセンター)で行われました。
2013年から始まったこの大会も数えて5周年になりますね。その締めくくりを制した選手は誰なのでしょうか。
そして年間シリーズポイントで決まる次年度Sクラスの選手は誰が選ばれたのでしょうか。
知ってる方もそうでない方も少しお付き合いください。
トライジムカーナ2018年第3戦レポート
さわやかな秋晴れの中、総勢69名の参加者が集まりました。そして初参加の選手も何名か来られていて見る側も非常に楽しみです。
まずはコースを皆さんに把握してもらって、大会の概要などを掴んでいってもらいましょう。
今回はとても覚えやすい簡単なコースでした。
主催のつなさんの初心者への配慮がうかがえます。
簡単で覚えやすいコースは上級者でも楽しめます。
ただ、出走の流れや次に走らせる選手のタイミングなどを考えつつ、マンネリしないコースレイアウトに仕上げるのがいつも難しい。
一部の車両が得意になってしまうと、絶対不評が出るのでまんべんなく差が散らばるように組んでいます。
ただ単にコースを組んでいるわけではなく、覚えやすくかつ大排気量でもミニでもどんな車両でも楽しめるコースレイアウトを考えているそうです。
そこで今大会の見どころでもあるシリーズポイントランキングの優勝者をかけた試合でもあるので、その部分でもコース作りで頭を悩ませたらしいです。(一人の選手が得意なコースになってはいけない)
バランス感覚を試すコース
前半のスラローム&オーバルセクション、中盤の高速セクション、最後の回転セクションと分かれます。
実際アクセルを開けていく部分とそうでない部分が織り交ぜられていて、どの車種が優勝するかわからないようなコースという感じです。
フリーセクションは狭いエリアでの回転、最後の“4連続回転”では流れを意識しつつ、速度が乗らない状態での回転!という初心者にはちょっと難しい小旋回セクションが目立ちます。
バランス感覚を試しますと言っていた通り、こういう小旋回が続くところは上級者でもバランスを崩す選手が多かった印象です。
シリーズポイントランキングが接戦
“トライジムカーナ”でも年間ポイントランキングというものがあります。
- 1位:20ポイント
- 2位:17 〃
- 3位:15 〃
- 4位:13 〃
- 5位:11 〃
- 6位:10 〃
- 7位:9 〃
- 8位:8 〃
- 9位:7 〃
- 10位:6 〃
- 11位:5 〃
- 12位:4 〃
- 13位:3 〃
- 14位:2 〃
- 15位:1 〃
年間3回ある大会ごとに、順位に応じてポイントが付与され、最終戦では合計ポイントを発表&表彰するというもの。
※最終戦での合計で上位6名が次期Sクラスに認定されます。
【第2戦までのポイントランキング】
順位 | 名前 | 第1戦 | 第2戦 | 合計 |
---|---|---|---|---|
1 | 大見勝成 | 15 | 10 | 25 |
2 | 橋本広昌 | 11 | 13 | 24 |
3 | 新久保哲也 | 9 | 15 | 24 |
4 | 熊野孝則 | 13 | 7 | 20 |
4 | 大越研二 | 20 | - | 20 |
4 | 小谷隆雄 | - | 20 | 20 |
7 | 古藤雅啓 | 17 | - | 17 |
7 | 久谷忠与 | - | 17 | 17 |
9 | 榎 明 | 8 | 8 | 16 |
10 | 津賀卓哉 | 10 | 4 | 14 |
11 | 山根恭一 | - | 11 | 11 |
12 | 菊池哲也 | - | 9 | 9 |
13 | 坂本和信 | 7 | - | 7 |
13 | 井上祐介 | 2 | 5 | 7 |
15 | 小笠原雄一 | 4 | 2 | 6 |
15 | 渡邉敏正 | 6 | - | 6 |
17 | 濱下智生 | 5 | - | 5 |
18 | 池浦彰寿 | 3 | - | 3 |
18 | 武井仁志 | - | 3 | 3 |
20 | 河村克也 | - | 1 | 1 |
20 | 岩田新弥 | 1 | - | 1 |
ここで1位の大見選手と、同率2位の橋本選手、新久保選手の1ポイント差。
この第3戦の結果も見逃せません。
VTR250が大漁!
今回意外なことにVTRがとてもたくさん参加されていたことに驚きました。
僕も含めて16台/69台中ということで、約23%を占める割合になってます。これはなかなかない。
初心者から上級者まで幅広く乗られている車両で、車両自体のバランスが良く、扱いやすいのがVTRのいいところ。
それに加えて上級選手が結果を出していることもあり、VTRが今人気となっています。これからのブームになってくるのでしょうか。
大会入賞者&昇格者
初心者、初参加、これから始める方にわかりやすく説明すると、トライジムカーナでももちろん全体でタイムは競いますが、それとは別にクラスごとにも“クラス順位”という形で競い合います。
初参加はノービスから参加して、その日のトップタイムの選手からどれくらいのタイムでゴールしたかという『タイム比(%)』で次回のクラスが決まります。これを『昇格』と言います。※トライジムカーナ限定
昇格の基準
- Dクラス昇格…125%未満
まずは初めの一歩、Dクラスへ昇格できればもういっぱしのシード選手です。
初心者は「頑張ってタイムを出そう!」と走る必要があります。 - Cクラス昇格…115%未満
セッティングや走りをこだわってくるともうCクラス。
Dから慣れてくると意外とすんなり上がれる選手もいます。 - Bクラス昇格…110%未満
かなり上級で、車体を扱う技術やテクニックの知識が要求されます。
また転倒を覚悟する走りを余儀なくされます。 - Aクラス昇格…105%未満
振り回せる勇気と無駄のない走りをかなり高度なレベルで融合しないと上がれません。
トライジムカーナではトップ集団です。
※以下表彰台の名前の色分けは、次回の走行クラスを差しています。
N(ノービス)クラス
- 1位(初参加) 近藤悠太 選手:VTR
- 2位(初参加) 久保敬映 選手:ZRX1200ダエグ
- 3位 谷 誠 選手 :Z125
- 4位(初参加) 近藤康之 選手:VTR
- 5位 西森健二 選手:VTR
- 6位 井川朋彦 選手:GSX-R1000
Nクラスから既にVTR勢が上位を占めてます。
Nクラスは初参加の選手も入ります。その他にもGPZに乗られている辻本寛志選手も初参加でした。
練習会(MSGC)から自信をつけて、ぜひシードクラスへ昇格していってください。
近藤悠太選手と近藤康之選手は兄弟対決もありました。
弟さんの方がアグレッシブで速かったが、お兄さんの方はスムーズでフォームがかっこよかったです。
【近藤悠太選手 走行動画】
NL(レディース、ジュニア)クラス
- 1位(初参加) 木村恭子 選手:CB400SF
- 2位 末廣 彩 選手 :KSR2
- 3位(初参加) 山本美佳 選手:MSX125SF
トライジムカーナとしては良いことなのですが、NLクラスの選手がどんどん昇格して今表彰台を狙えるチャンスです!ぜひ女性の方も競技にチャレンジしてみてください。
3位の山本美佳選手は、まだ二輪免許を持たれていない方で、乗り始めて3、4か月というから驚き。これからの活躍に期待が寄せられます。
【木村恭子選手 走行動画】
Dクラス(125%未満)
- 1位(初参加) 徳山暉流 選手:VTR
- 2位 藤田 陸 選手:GROM
- 3位 梶原祥司 選手:VTR
- 4位 岡村 洋 選手:VTR
- 5位 野島勝成 選手:CB400SF
- 6位 岡崎 修 選手:GPZ900R
- 7位 鳥越美海 選手:VTR
DクラスもVTRが上位独占。
藤田選手のグロムは、なんとあの津賀選手から譲り受けたハイパワーマシンだそうです!
初参加の徳山選手は「広場でぐるぐる練習しているだけです」と謙虚なコメント。ただ、速すぎて飛び級してしまいました。ドロボーと誉め言葉が飛び交います。
昇格を逃した兎洞風生選手(VTR)も初参加ながら大健闘でした。お疲れ様でした。
【徳山暉流選手 走行動画】
Cクラス(115%未満)
- 1位 和田一樹 選手:ZRX1200ダエグ
- 2位 長友千陽 選手:CRF50
- 3位 畑 和秀 選手:DR-Z400SM
- 4位 サイ ゼンユ 選手:Ninja1000
- 5位 大高宏真 選手:VTR
Cクラスは逆に大型バイクが増えてきます。ZRX1200ダエグ、めちゃくちゃ奇麗でカッコいいです。
そのCクラスからは昇格者は出ませんでした。
1位の和田選手は110.008%!超惜しい…もう誤差レベルで昇格を逃してしまいました。
【和田一樹選手 走行動画】
Bクラス(110%未満)
- 1位 松下 良 選手:MT-07
- 2位 長友一真 選手:CRF50
- 3位 鈴木登紀子 選手:GSX-R1000
- 4位 稲田裕子 選手:VTR
- 5位 木内敏雄 選手:NSR250R
1位の松下選手のみAクラスへ昇格です。もう圧倒的な速さでした。
長友一真(兄)選手は気づけばBクラスの表彰台に上がる実力まで成長しました。みんなだいぶ悔しがってます…
Bクラスは選手の数も多くて、コンマ1秒の差が順位に影響してしまうのでかなり激戦区です。
【松下良選手 走行動画】
Aクラス(105%未満)
- 1位 新久保哲也 選手:XR100M
- 2位 小笠原雄一 選手:VTR
- 3位 地下和宏 選手 :VTR1000F
- 4位 岩田新弥 選手:GSX-R1000
- 5位 小谷隆雄 選手:KSR110
【新久保哲也選手 走行動画】
SB(スーパービッグバイク)表彰
これはクラスではなく、700cc以上のバイクで参加している選手でタイムを比較して表彰するというものです。
- 1位 地下和宏 選手:VTR1000F
- 2位 岩田新弥 選手:GSX-R1000
- 3位 榎 明 選手:CBR1000RR
大型バイクはパワーがあるが故に扱う事が非常に難しいので特別に取り上げて表彰しています。
操るための筋力も必要になってきます。
【地下和宏選手 走行動画】
総合順位TOP5
全選手の中で一番速かったのは2017年の開幕戦で優勝した橋本広昌選手!もう総合優勝の常連です。
- 1位 橋本広昌 選手:SM450R
- 2位 新久保哲也 選手:XR100M
- 3位 大見勝成 選手:701
- 4位 小笠原雄一 選手:VTR
- 5位 熊野孝則 選手:NSR250R
ハスクバーナSM450Rのパワーをタイヤを滑らせながらコントロールさせつつ、小回りさせるというかなり神がかったテクニックで抑え込む走りは圧巻でした。
しかも最後のビクトリーランではまた1秒タイムを削ってくるというパフォーマンスを見せてくださいました。
そして、この表彰台のメンツを覚えていてほしい。
次のポイントラインキングの順位は誰が年間トップに輝くのでしょうか。(もう予想は付いていそうですが…)
【橋本選手走行動画 SM450R】
トライジムカーナ年間総合ポイントランキング
トライジムカーナにも年間総合ポイントと言って上位15位以内の選手には毎回ポイントが付与されて、最終戦でポイントランキングを競い合います。
そして上位6名は来年度のSクラスというクラスに選ばれることになります。※JAGE(ジャッジ公式大会)で言う所のA級と仕組みは同じ
あれ???一緒?
そう、年間ランキングもこの順位になりました。
年間総合ランキングとは冒頭でも説明した通り、15位までの選手にポイントが与えられます。
トータルして速い選手が表彰されるので、安定して結果を出す必要があります。
並んでる皆さんガタイもすごいので、やはり上位に行くためには肉体改造も必要かもしれません!
- 1位 橋本広昌 選手…44p
- 2位 新久保哲也 選手・・・・41p
- 3位 大見勝成 選手・・・・40p
2位と3位の差が1ポイントというのもすごい僅差です。ここまでトップになるには相当壁が高いです。
SBポイントランキング
700cc以上のビッグバイククラスでも表彰が取り上げられます。
こちらはSクラスや総合ランキングとは別なので、他のランキングと重複して表彰される選手も出てきます。
- 1位 榎 明 選手・・・・50p
- 2位 古藤雅啓 選手・・・・49p
- 3位 地下和宏 選手・・・・45p
2019年度次期Sクラスメンバー
そしてその総合ランキング上位6名の選手が来年度のSクラスとして選出。
皆さん各地方で“速い”と有名な方々ばかりです。来年も見ごたえのある走りを期待してます。
- 橋本広昌 選手
- 新久保哲也 選手
- 大見勝成 選手
- 熊野孝則 選手
- 小谷隆雄 選手
- 榎 明 選手
という事で長くなりましたが2018年のトライジムカーナはこれにて終了です。何気に平成最後の大会でしたね。
また次回は、新年号になった春の大会で!
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