ニコン1 J5の18.5mm単焦点と標準レンズの画質を比較!レンズキットの選び方で勝ち組に!
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最終更新日:2015/11/14
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こんにちわ紫摩です。
前回のNikon1 J5レビューに引き続き、今回は購入の際に選ぶセットレンズのお話です。
「セットものだけど質はどうなの?」「望遠レンズとどっちがいい?」と悩まれる方のためにレビューを詳しく紹介していきますので購入の際の参考にしてください。
Nikon1を購入時のレンズキット
ニコン1シリーズには標準レンズ(10-30mm)と単焦点レンズ(18.5mm)が付いたダブルレンズキットと、望遠レンズ(30-110mm)のダブルズームレンズキットの2種類がラインナップされています。
- 標準レンズのみ:約53,000円(受注生産)
- 単焦点レンズ付きセット:約66,000円~70,000円
- 望遠レンズ付きセット:約70,000円~75,000円
標準パワーズームから、さらに追い金を出してまでセットレンズを買うメリットってあるのかどうか不安になりませんか?
かくいう自分も購入の際は最後の最後までどのセットを買おうか迷っていたのです。
迷った挙句に18.5mm単焦点レンズ付きのダブルレンズキットを選びました。
→(Amazon)Nikon1 J5 ダブルレンズキット商品一覧
→(楽天)Nikon1 J5 ダブルレンズキット 商品一覧
なぜこちらのレンズセットにしたのかという理由がありますので少しばかりお付き合いください。
純正の標準レンズだけでは物足りない
このNikon1 J5の純正レンズは、焦点距離が10-30mm(35mm換算で約27-81mm相当)で約3倍ズームの標準レンズ。
あまりガッツリとは望遠ズームできないですが、よく使うであろう焦点距離なので便利といえば便利。
しかし標準ズームレンズ一本だけでも十分写真は撮れるとはいえ、それだけじゃ物足りなくなるのは当然の事。
何に物足りなくなるのか?それは『自分の写真の出来栄え』です。
そこでさらにセット価格で買えるのが単焦点レンズと望遠ズームレンズの2種類。
高画質なレンズを取るか30-110mm(81-297mm相当)の望遠レンズセットを取るか。すごく悩んでしまいます。
ニコン1単焦点レンズの魅力
なぜ僕が単焦点レンズ(18.5mm f/1.8)を選んだかという理由はただ一つしかありません。
- きれいな写真が撮れた時の満足度を優先
単焦点レンズの醍醐味といえばまさに高品質な写真が撮れる事、これにつきますね。
このレンズはどうか知りませんが、単焦点レンズはズームを持たない代わりに必要以上のガラスの塊を搭載しなくてもよい、明るく歪みの少ない解像度の高いレンズを作りやすいのです。
デジカメを持っていた時ですら望遠側ズームを使っているところを見たことがないくらい画角などに無頓着な嫁。
そんな方にも飽きずにカメラ(撮影)を楽しんでもらうにはボケ感や美しい写真が撮れるようなレンズの方がいい。
※単純にズームしたければNikon1 10-100mmレンズを買えばすべて解決する話。
f/1.8は背景ボケがきれい
この18.5mm単焦点レンズは開放F値が1.8という明るいレンズなので、お分かりの通り背景ボケが強く美しい写真が撮れます。
ちなみに標準レンズ(10-30mm)の最少解放F値は3.5なのでその差は歴然。
標準レンズ(10-30mm)での撮影
- 絞り値:f/4.5
- シャッタースピード:1/5秒
- ホワイトバランス:オート
- ISO:400
両方とも焦点距離を35mm換算で50mmに合わせています。
こちらの標準レンズのボケ感はどうでしょう。まぁ、いたって普通ですが背景ボケはこれが限界です。
18.5mm単焦点レンズでの撮影
- 絞り値:f/1.8
- シャッタースピード:1/30秒
- ホワイトバランス:オート
- ISO:400
F1.8という事で前後にちょうどいい感じで非常にきれいな背景ボケができています。
逆にこれ以上きつい背景ボケは写真のバランスが崩れるので紹介系画像には向かないかもしれません。
注目してほしい部分は背景ボケ感とシャッタースピードです。
※ISO(感度)はあえて固定しています。
下側の単焦点レンズはF値が開放なので光をたくさん取り込めるのでその分シャッタースピードが速くなります。
要するに高速シャッターが可能というわけですね。
明るいレンズだと暗所に強い
暗所に強いレンズ、すなわち光をたくさん取り込めるかどうかで決まってきます。
こういう暗いところの写真も案外撮れちゃったりするものです。
夜景、花火、ライトアップなど、夜に撮影する機会って意外とあるのでそういう時にこそ『明るいレンズ』が活躍します。
※F値を開放にすると、必要以上にボケが強くなり解像度が悪化するという弊害があります。
- 絞り値:F1.8
- シャッタースピード:1/40秒
- ISO:オート1600(上限値)
こちらは薄明りのクローゼットの中での撮影。“開放絞り値”は本当は画質が悪くなるけれどこの背景ボケの綺麗さに負けてよくF1.8を使います。
商品画像とか小物、近距離の場合にはこの効果が分かりやすく出てくれます。
手ブレ補正機能がついていない!?
まず初めにこちらの写真は標準レンズ(10-30mm)での撮影です。
この標準レンズは手ブレ補正機能はもちろん付いております。
- 絞り値:F4.5
- シャッタースピード:1/2秒
- ISO:160
車のテールライトが流れているのがお分かりいただけますでしょうか。
標準レンズでは高速シャッターはなかなか難しそうですがぶれもなく全体的にきれいです。
こちらが単焦点レンズでの撮影。
やけに安いレンズだなと思ったら18.5mm単焦点レンズは手ブレ補正機能が付いていないのです。
ライトの流れはほとんどどまっていますが手ブレしてしまってボツ写真に。
- 絞り値:F1.8
- シャッタースピード:1/10秒
- ISO:160
手ブレしないシャッター速度というのは『1/焦点距離』といわれています。
ということは1/50秒以上速い速度で撮ればいいのですが、絞り値優先オートでここまでISOを意図的に低くしていると当然手ブレしちゃいます。
Nikon1 J5はボディがすごくコンパクトで、もともとシャッターを押す時にぶれやすいのですが陽が落ちるとさらに顕著に表れます。
この条件下で手ブレ補正のないレンズを使う場合はもっとISOを上げてやるしかありません。
18.5mm単焦点レンズのまとめ
このレンズはメーカー価格が30,000円という割と安い部類に入るレンズですがメリット、デメリットそれぞれありますので、そこを理解して選ぶのがいいかなと思います。
メリット
- F値が低いのでボケ感をコントロールできる。
- 暗所に強い
- 超軽い&コンパクト
この単焦点レンズはメリットが多く、やはり開放F値が低いので写真を楽しむことのできる『ボケ感、ボケ味』が一番のポイント。
驚くほど軽く小さくてコンパクトなのでJ5との相性がばっちり。持ち運びにも何もかさばることがないので、これ一本付けっぱなしでもいけそうです。
デメリット
- 手ブレ補正機能が付いていない
- ズームできない
- マニュアルフォーカスリングがついていない
暗所に強いとは言いますが手ブレ補正機能が付いていないことがかなりネックになってしまいます。
昼間の撮影ならほとんど気にしないでよいレベルだとは思いますがこれでは綺麗な画質も意味がなくなります。
J5のセンサーサイズは1型ということで画質は中程度。突出した高解像力というわけではないのであまり期待しすぎもよくないかもしれません。
18.5mm単焦点とNikon1 J5で撮った写真
手ブレ補正機能が付いていないですが三脚や持ち方を工夫すればなんとでもなるのでセット物の単焦点レンズとしてはいい方ではないでしょうか。
画質はそこそこですが、とにかく軽くてNikon1 J5にピッタリ。そんなレンズがこの『18.5mm f1.8単焦点』だと感じました。
望遠レンズはただズームするだけ。単焦点レンズは単焦点レンズでしか味わえない世界があるのです。
ちなみにこちらはD5300+NIKKOR 18-140mmで撮った写真。さすがにJ5はAPS-Cの表現力には敵わない感じですね。
というわけで今回はNikon1を購入する際のレンズキット選びについてのお話でした。
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Comment
「F値が低い」の表現は? F値が「小さい」、とか、「明るい」レンズ、とか・・
F値とは焦点距離÷レンズ口径で算出されます。
おっしゃる通り開放F値が低い=明るいレンズ、という事です。
F値が低い、F値が小さい、どちらも同じ意味合いですが「小さい」というと“絞り径”が小さいと混同してしまうので僕は『値が低い』と表現しています。
ブログを拝見しました!
このNikonのレンズキットとOLYMPUS Pen LITE e-pl7 のどちらを買うか悩んでいるのですが,どう思われますか?
コメントありがとうございます。
オリンパスのE-PL7はいいカメラだと思います。
まず、なぜオリンパスのミラーレスを選びましたか?すでにお持ちのレンズがオリンパスであれば全然問題はありません。
これから初めてレンズ交換式カメラを買おうと思うのなら“今後、レンズのメーカーが固定”されるのでオリンパスを買い続けなければいけませんし、ニコンにしても同じ。
画質や解像感はJ5もPL7もほぼ同じ。しいていうならセンサーサイズの大きいPL7の方が夜間やボケ感には強い。
店頭で見た感じではPL7のほうが描写力は高そう。
遊び心でいえばこれはPL7が豊富。いろいろなアートフィルターが付いているので撮影バリエーションは多い。
後付EVFやスピードライト(フラッシュ)を付けられたり3軸ボディ内手ブレ補正でレンズを選ばないなど汎用性にしてもPL7が高いです。
ただ、レンズの数はNikonには敵いません。
後々こういうレンズでカメラを楽しみたいと思った時にはニコンが便利かと思います。
あとAF性能。PL7のハイスピードイメージャAFは普通に撮る分には問題ないレベルですが、その恩恵を受けられるレンズが限定されていること、オリンパス全体としていえるのが『動きものの撮影が苦手』という事でしょうか。
J5の方は位相差AFとコントラストAFとのハイブリッド型なので、AFがものすごく速いうえに正確。連写も1秒間に60枚取れるスピードの連写で一瞬を切り取れる撮影が可能。(PL7は1秒間に8枚のスピード)
どちらがオススメかというと、てってりさんがどのような使い方を希望されるかで決まりますが、いろんな機能でカメラに助けてもらいながら簡単にきれいに撮りたいならPL7。
難易度が上がりますが、P、A、S、Mモードで画作りや作品作り、レンズ交換など“カメラで撮る”という基本を楽しみたいならJ5。
画質や機能性は同じミラーレスというカテゴリーなので正直ほとんど変わりません。(慣れでどうにでもなる)
ただ、J5よりPL7の方がカメラのクオリティは高いと思います。
僕はニコン一眼レフを持っているというのとレンズの豊富さ、AFの速さ、超望遠が可能なセンサーサイズなど、撮影を純粋に楽しみたかったのでJ5にしました。
また、決めるのに悩みましたらお話聞きますのでコメントしていただければ幸いです^^
こんにちは。僭越ながら一点指摘させていただきます。手ぶれしない限界は1/20sと書いてらっしゃいますが、実際には35mm換算値の逆数にするべきなので、約1/50sではないかと思います。
コメントありがとうございます。
僕として恥ずかしい、見逃しておりました。
修正しましたのでまた何かあればご指摘お願いいたします。