デジカメ初心者必見!ホタル撮影がうまくいかない理由!失敗を防ぐコツと撮り方、準備物
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最終更新日:2018/06/22
カメラ、写真をメインの記事 , 撮影テクニック カメラ準備物, ホタル撮影
こんにちわ、紫摩(しま)です。
カメラ撮影で一度はチャレンジしてみたい事、それはホタル撮影ですよね。
ですがいざホタルの名所といわれるところへ行ってみたものの「うまく撮れない」ってこと無いですか!?
今回のプチカメラ講座は「ホタルの撮り方」と「準備物」いう事でちょっとお話をしていきます。
ホタル撮影って難しいのか
デジカメ撮影の中で『夜景』は難しい部類と言われていますが、ホタル撮影は特にレベルが高い撮影に当たります。
なぜレベル(難易度)が高いか、それはいろいろと制約が多いからなのです。
- ホタルの出現時期、場所の把握
- 撮影場所の選択
- 手ブレ
- ピント(AF/MF)の合わせにくさ
- 撮影時のマナー
大まかにまとめましたがこの他にも撮影テクニックについても非常に頭を使うのです。
ホタルの出現時期や場所などについてはWikipediaを見ていただくとして、僕からはホタル撮影でのヒントを教えていきたいと思います。
よくありがちな失敗とは
ホタル撮影が難しいよ、レベルが高いよ、と説明はしましたが実際どのような失敗が主に挙げられるのか下にまとめました。
- 手ブレ
- ホタルが見えない
- 露出アンダーorオーバー
このような失敗をしたことがある、と心当たりのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
手ブレ
夜間撮影でよくありがちな失敗例として、まず手ブレが挙げられます。
環境光が弱いためにシャッタースピードを長く取っていることに起因するもので、解決策は三脚を使用する事、もしくは手すりや壁に腕を当てて固定します。
三脚は夜景撮影には必須アイテムで、これがないと非常に効率が悪くなります。
その際は『手ブレ機能』をOFFにしてくださいね。
※手ブレとその他の振動(ミラーアップ時やボタンの反発等)とでは周波数が異なり、不必要な補正を防ぐため。
関連記事:【夜景撮影がうまくなる方法】綺麗に撮れない原因はカメラの設定かも?|mysimasima
ホタルが見えない
ホタル撮影を試みたものの撮れているのかわからない、ホタルの存在を写し撮ることができない事も意外と多いのです。
- 感度(ISO)が低い
- シャッタースピードが速い
原因は上記のどちらか、もしくはホタルが非常に少ない状況ではないでしょうか。
光を感じる感度、すなわちISOが低いとその分シャッタースピードを上げないと十分な光を取り込めません。
よって、ホタルの淡い光が弱くなる傾向にあります。
シャッタースピードが速い場合も然り。光を十分に取りこめない他、ホタルの光跡を活かせずただの点になってしまいます。
しかし実際のところISOは上げすぎるとノイズでざらついた写真になるので、できるなら低く(数値を小さく)抑えたいところ。
露出アンダー/オーバー
上記と被りますが、ISOが低くシャッタースピードも速い場合は全体的に暗すぎる傾向になります。
逆にISOを高く設定しているのにシャッタースピードを必要以上に長く取ってしまうと明るすぎて失敗したりと、ホタル撮影以前にマニュアルモードでの失敗も考えられます。
時間はかかりますが、少しずつ設定を変えながら撮っていかなければいけません。
ホタル撮影のコツ
画像引用:Wikipedia
さて、ありがちな失敗の原因が分かったところで次はどのように撮影すればいいのか説明していきます。
ホタル撮影は、流す/止めるの二通りあり、よく目にする美しい写真とはホタルの光跡を流した写真ではないでしょうか。
引用画像のようにドアップで、更に“写し止める場合”は高額な明るいレンズが必要になり非常に難易度が高くなります。
なので僕ら初心者が現実的に撮れる写真ではないんですよね…
誰でも撮れるホタル撮影とは
バカ高い大砲のようなレンズや機材を揃えなくても簡単にホタル撮影はできるのです。
それはホタルの光跡を残した写真です。
普通の夜景同様「シャッタースピード」を重視して撮影します。
全体的に光が弱い分、“長時間露光”が必要になり確実に手ブレしますので三脚を用意してくださいね。
ただ、夜景撮影と違う点は光自体が非常に弱いことが挙げられます。
オートフォーカスが効かない
夜景なら光が比較的強く、ピントも合わせやすいほかにISOも低めでシャッタースピードも特に気を使うことはありません。
しかしホタルの撮影は周りに明かりがないことが多く、オートフォーカスが非常に合わせづらいのです。
※合わせづらいというか、暗い部分ではほぼ無理!
長時間露光が必要になる
やはりホタルの光跡を活かしたい場合は、長時間露光(30秒以上)が必要になってきます。
※街の夜景ではそこまで長時間シャッターを開ける必要はありません。(設定による)
長時間シャッターを開けているということは、その間は絶対に手ブレは許されません。
そのために三脚の準備がマストになってきます。
僕が蛍撮影で選ぶ三脚の基準は、極端に軽いものは避ける、重りを吊るせるもの、ハイトが900㎜以上あるもの、です。
基準と言うだけで、コンパクト三脚でも十分使えます!
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街灯が邪魔になることも
背景の川や草木が街灯に当たっている場合に長時間シャッターを開けていると一部分だけ光を取り込みすぎてしまいます。
背景が思い切り明るく目立ってしまいホタルどころの写真でなくなります。
そういう点でも“撮影する場所選び”って重要なのです。
オートフォーカスが使えない
先ほども説明しましたが暗い場所での撮影の為、オートフォーカスが使えません。
そこでホタルがいない適当な場所(写す所と同じ距離)にLEDライトなどで照らして予めピントを合わせておきます。(このテクニックを“置きピン”という)
シャッターボタンを押した時にオートフォーカスが作動しないように、MF(マニュアルフォーカス)にしておくかフォーカスロック、もしくは親指AFで行います。
※親指AFとはAE-L/AF-Lにオートフォーカスの機能を割り当てること。
一部の安いコンデジやミラーレスではAE-L/AF-Lボタンがないのでシャッターボタンを半押ししたまま構図を変えるしか方法がありません。
このような置きピンを使えるという点に置いてもやはり一眼レフの機能性が便利に感じることも多いでしょう。
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紫摩使用カメラ
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撮影モードは『マニュアル』で
ホタル撮影で使用する撮影モードはシャッタースピード優先オートか、マニュアル(Mモード)で行います。
まずこの時点で難易度が一気に上がってしまいます。
マニュアル(M)モード
マニュアルモードとはシャッタースピードと絞り値を自分で変えて写真を撮るモードで原理が分かっていないとうまく撮れません。
夜景モード(フルオート)や絞り優先オートでは安定した仕上がりは望めても、ホタルに重きを置いた撮影は難しく、光跡も綺麗に撮れません。
逆にマニュアルモードなら「もっとこうしたい」という風にどんどん仕上がりを追い込んでいけるの融通が利く分、便利かもしれません。
- シャッタースピード: タイムorバルブ
- ISO: 400~1600
- 絞り 開放~F16
いろいろと細かいテクニックはありますが上記の3点がコツになります。
シャッタースピード
ホタルの光跡を残したい場合はシャッタースピードを基本的に長く取る必要があります。
15秒~30秒くらいがベストかもしれませんが、ホタルの数やISOによってそれ以上~1分くらい。
ただし長時間露光の場合ノイズが多くなるので注意。
※『長秒時ノイズ低減』はもちろんONにしてくださいね。
カメラにもよりますが、D5300の場合はシャッタースピードが最長30秒まで。
それ以上は『タイム(Time)、もしくはバルブ(Bulb)』という設定で行います。
ISO
ISOはシャッタースピードと相関関係にあり、任意のシャッタースピードでは暗い場合にISOを上げて、逆に明るすぎる場合はISOを下げます。
普通の夜景は100の最低値で行きますが、蛍の撮影はちょっと上げて、だいたい400から1600くらいが使いやすいです。
逆に高くても3200までにしておくのが無難かもしれません。
※上げすぎるとノイズとのトレードオフなので注意が必要になってきます。
僕のD5300は幸運なことにISOのノイズ発生が少なく3200程度では普通に見れます。
6400ほどになるとノイズが目立ってくる感じです。
絞り
基本的には開放F値で明るく撮るのがセオリーです。
しかし今回のホタル撮影では周りが暗いこともあってピント自体が合わない。
そのため保険として絞りを少し絞って(数値を大きく)被写界深度を深くし、ピントずれを分かりにくくするという裏技があります。
逆に絞りすぎると今度はシャッタースピードが極端に遅くなるのでF8くらいがベター、絞ってもF16がいいかもしれません。
ホタル撮影の手順
- 撮影前にカメラのみで構図を決める
- ピントを別の場所で合わせる
- 三脚を据える
- TimeもしくはBulbでの撮影
この中で一番重要なのが2番のピント合わせではないでしょうか。
上記でも説明しましたが暗い場所でのピント合わせは非常に困難です。
※明かりが当たっているところを探してピントを合わせてください。
後は三脚を据えて構図を決めてシャッターボタンを押すだけ。
周りの光に注意
撮影している(シャッターを開けている途中)と車のヘッドライトやいろいろと光が入ってくるケースもあると思います。
その時はダメ元で黒い布をカメラにかぶせて遮断してしまいましょう。
フラッシュやLEDライトの光が入ってしまうと台無しになりますので、そういう時は諦めて撮り直しするほうがいいかもしれません。
ホタル撮影でのマナー
ホタル撮影には普通の夜景撮影とは違い、いろいろとマナーがあるのです。
- フラッシュの禁止
- 不必要な明かり
- 大声の禁止
対人マナー
夜更けという事で静かな田舎では笑い声や話し声が近所迷惑になることも多いはず。
そういうことに気を付けるのはもちろんの事、他の撮影者の邪魔にならないように注意しなければいけません。
せっかく構図を決めてホタルを撮っているのはみんな同じ。
フラッシュやオートフォーカス補助光などで一度でも光ると仕上がりが台無しになってしまいます。
対ホタルマナー
強い光はホタルの活動を阻害してしまうので車のヘッドライトやフラッシュ、できれば(もちろん)オートフォーカス補助光も使用を控えた方が無難です。
ホタルの群れが散ってしまっては楽しめませんものね。
ホタルが少ない時は最悪合成するという方法もあります。(上記二枚)
いやむしろ光跡が残る写真自体が非現実的。どうせなら合成したほうが面白く見えますのでオススメです。
ミラーレスカメラ Nikon1で撮影
というか一眼レフじゃないと取れないのか!?
上の写真はJ5で撮ったホタルです。
一応『シャッターを半押ししてピントを合わせたまま構図を変える』という荒業で撮ることができたなら、微妙ですがコンデジやミラーレスでもホタル撮影はできますよ。
という事でホタル撮影についてのヒントでした!
きれいな写真、頑張って撮ってくださいね。
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