VTR250ベアリング交換方法(ホイール、ステム、スイングアーム)手順と必要な工具の紹介!
公開日:
        
        :
         最終更新日:2016/10/01        
        VTR250(整備・カスタム), バイク        ベアリング交換, 消耗部品交換        
      

こんにちわ、紫摩です。
素人整備、第2弾?第3段?という事で今回はベアリングの打ち換えについて書いていきたいと思います。
- ホイールベアリング交換
 - ステムベアリング交換
 - スイングアームピボットベアリング交換
 
いろんな部分がありますが、僕がVTR250で換えた部分は上記の3点です。
ベアリング類は10年くらい十分に持つような気がしますが、使用環境によっては中のグリスが切れてしまうので、違和感があれば早めの交換をオススメします。
ホイールベアリング交換

まずは一番駆動していてダメージが多そうなホイールベアリングの交換について。
ここはかなり硬く圧入されています。(基本的にどこも同じか)
プーラーを取り付けてバシバシ叩く

専用の工具(ベアリングプーラー)があればかなり効率よく作業ができます。
が、逆にない場合でも貫通マイナスドライバーと金づちで代用できます。(かなり手間がかかりますが)
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ベアリングとベアリングの間にディスタンスカラーというスペーサーが入っているので、隙間からベアリングの段差を狙って叩いていきます。
外側からプーラーをかけて引っこ抜くのですがどれだけ力を入れても外れません。かかりが甘いとすぐにプーラーが抜けてしまいます。
かといって貫通マイナスドライバーでも無理。カラーが邪魔でベアリングを押せない。
何分も格闘して、「じゃぁ重力に沿って下側に叩けばいいんじゃね?」という事で椅子を二つ用意してやってみましたがダメ。

最終手段、プーラーの十字の溝に合わせて、貫通プラスドライバーを思い切り叩き込みます。
これが効果テキメン!+ドライバーを金づちでガンガンやるとベアリングが外れました。
※あまり劣化してないようにも見えます。。
ベアリングの圧入

圧入と言っても金づちで叩いていれるだけ。
ベアリングのアウターレース(ベアリングの外側)に合うようなちょうどいいラチェットのボックス(ソケット)を当てがって叩き込みます。
22mm~24mmがいいかもしれません。

サービスマニュアルによると『ベアリングはディスタンスカラーに当たるまで打ち込む』とありますが、それをするとベアリングが固着するので、ディスタンスカラーにはわずかに触れない程度でやめておく必要があります。
ステムベアリング交換

ハンドル回りもかなり酷使される部分なので、当然ステムベアリングの劣化も激しいのです。
工程が多くめんどくさいのでやり方を載せていきます。
開けてみるとグリスは切れてボールは錆び付いていました。
10年ごとと言わずハンドルを左右に振ってみてガタや段付きがあるようなら要交換です。
ステム周りの外し方

ステムロックナットは鬼トルクで締まっており、VTR250の場合は103Nと硬いので注意です。

トップブラケットを外して次はロックワッシャーの爪を起こしてロックナットを外します。
※ロックワッシャーはうまくやれば再利用可能です。
この溝が切られたナットを外すのが問題。

ロックナットとトップスレッドの外し方は専用工具(ステアリングステムソケット)が必要(自作可能)になりますが、僕は無いので車高調レンチと貫通マイナスドライバーを使いました。
アッパー&ロアアウターレースの外し方
 
めちゃくちゃ錆びてますね・・・
このレース類(ベアリングの土台)はものすごく硬く圧入されているので、外すのがかなり手間がかかります。
特にロア側は工具の引っ掛かりが無いので、“ドライバハンドル”とかいう専用工具を持ってない僕はダメもとでシールプーラー(シールリムーバー)を使ったりしました。
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そしてもっとヤバいのがロアインナーレースです。
ここは貫通マイナスドライバーでじわじわ叩いて外すしかなく、当然シャフトも傷だらけになってしまいます。
傷がつくと次に圧入するときに引っかかってしまう。。。
レースの圧入とベアリングの取り付け

インナーレースに塩ビパイプ43mm程度(規格で決まっている)を当てて圧入していきます。
ハンマーでガンガンやって大丈夫ですが、油圧プレス機があれば超楽勝に、均等に圧入できます。
 
ステム側のアウターレースも同様にハンマーでガンガン叩いていきます。
均等に、かつ外側を叩いてください。
※ベアリングのボールが当たる部分は損傷させない事。

後はベアリングにグリスをたっぷり塗りこんで、逆の手順で取り付けるだけ。
ステムベアリング交換が割と難易度高かったりしますので頑張ってください。
スイングアームピボットベアリング交換

ここは意外と簡単な部類入るのではないでしょうか?
負荷が結構かかる部分なのでベアリングも当然摩耗してしまいます。10年くらいたてば新品に交換がベストかもしれません。
先にスイングアームシャフトのピボットボルトナットを緩めておきます。(88Nと高トルクのため)

エキパイとエンジン下部にジャッキを当てがってスイングアームをフリーにします。
当然リアサスも外してください。
ベアリングの外し方、取り付け方
 
シールをシールプーラーで外し、ベアリングを叩いて出していきます。
指で触るとガタはありませんでしたが、グリスが硬くなってスムーズに回らない状態でしたので交換時期です。

ここは貫通しているので、ベアリングのアウター径に合うちょうどいいサイズのソケットを当て叩くと簡単に外れます。

取り付けも全く同じで、ソケットを使って上からハンマーで叩いて圧入します。(本当は専用工具を使う)
ニードルベアリングは外側から4mmの位置になるように圧入します。
それ以上でもそれ以下でもダストシールがうまくはまらなくなります。

サークリップが取り付けられる位置まで圧入すれば後はダストシールを付けて完成。
今回の中では一番簡単に悩まず出来たかもしれません。
まとめ
- ベアリングプーラー
 - シールプーラー
 - 貫通マイナスドライバー
 - ハンマー
 - ソケット(22~24mm)
 - 塩ビパイプ
 
※ステムベアリングを交換する際は、更に「ステアリングステムソケット」が必要になります。

ベアリング自体、物は安いのですが外して圧入する手間がかかるのでちょっと面倒かもしれません。
コツは均等に叩いて外す、ソケットをベアリングのアウターレースに当たるように叩くことです。
ガタがあったり動きが渋い場合、ベアリング交換でかなりスムーズに動くようになりますのでオススメです。
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