右折の「止まり方」で下手がバレる!?教習指導員が解説、実は違反だった待ち方と右折方法の3つのポイント
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比較・検証系(雑学系), 車
「右折って、なんか怖い…」その不安、実は“正解”です。
実は私もそうなんですが、免許を取ってから何年も経っている人でも、右折に苦手意識を持っている人は少なくありません。
教習指導員として日々の指導の中で感じるのは、多くの人が「右折の正しいやり方」を誤解して覚えているということ。
「え?自分は普通に曲がれてるけど…」
そう思ったあなたこそ、ぜひこの記事を最後まで読んでみてください。
右折の「待ち方」、間違っていませんか?
交差点で右折を待つとき、あなたはどこに車を止めていますか?
- 停止線のすぐ手前で待つ
- 斜めに構えて、早く曲がれるようにしておく
実は、これらはどちらもNGなんです。
✅ 正しい待ち方は「交差点の中心まで、まっすぐ進む」
- 中心まで進まないと後続の車が詰まってしまう
- 斜めに止まると、対向車の進路を塞ぐ
- 最悪の場合、渋滞や事故の原因になる
教習所では、「中心の手前で、まっすぐ止まる」ように教えます。
これはスムーズに右折できるだけでなく、周囲の車や歩行者の動きをしっかり確認するためにも重要なポイントです。
ショートカット右折は“事故予備軍”
交差点を右折するとき、内側を大きく回らず、最短距離でくるっと小さく右折する「ショートカット右折」をしていませんか?
これは一見スムーズに見えますが、とても危険な行為です。
ショートカット右折が危険な理由
- 右側からくる歩行者が見えない
- 右折距離が長くなるため、対向車と接触しやすくなる
- 確認できる範囲が狭くなり、見落としやすい
「早く行きたい」「後ろが詰まってるから急がなきゃ」という“先急ぎ心理”が、ついこの危ない運転を招きがちです。
右折の「タイミング」、焦ってませんか?
右折でよくあるミスのひとつが「タイミングの判断ミス」です。
✅こんな人は要注意!
- 対向車が遠いのに、いつまでも停止線付近で止まり続けて赤信号になる
- 赤信号直前に焦って強引に右折する
- 曲がった先の歩行者を見ていない
特に多いのが、「行けるだろう」と判断して進んでしまい、直進してくるバイクと衝突してしまう“右直事故”のケースです。
右折時に見るべき“3つの視点”
教習で私が特に強調して伝えているのが、この3つの確認ポイントです。
これらを的確に見て判断できるかどうかが、安全かつスムーズな右折のカギを握ります。
① 曲がった先の交通状況と歩行者
- 右折先が渋滞していて進めない場合は無理に入らない
- 横断歩道に歩行者がいるときに停車する場合、直進車の邪魔にならないかを考える
- 「進んでも止まらずに行けるかどうか」が判断の基準
「行けそうだから」と安易に右折を開始すると、結局歩行者がいて止まらざるを得ず、その間に直進車と接触するリスクが生まれます。
② 信号の変わり目を予測する
- 歩行者用信号が点滅していれば、車両信号も間もなく黄色→赤になる可能性がある
- 青信号のままでも、いつ信号が変わるかを予測しながら右折のタイミングを取る
- 信号の変化に合わせてブレーキを離すタイミング、発進の準備も意識する
特に交差点中央で待機しているときは、信号の変化を冷静に読み取り、無理のないタイミングで安全に曲がることが大切です。
③ 対向車と後続車の状況確認
- 対向車のスピードや距離を見て、自分が安全に右折できる“空白時間”を判断する
- 交通量が少ないタイミングであれば、スムーズに進める
- ミラーで後続車の有無・動きも確認し、安全に発進できるよう意識する
単に「対向車が来てるか」だけでなく、そのスピードやタイミング、自分の右折動作にかかる時間、後ろの車の動きもすべて考慮するのが正しい判断です。
【余談】交差点に入っていいのは「進めるときだけ」
例えば右折先が渋滞していて進めないときはどうする?
停止線の手前で待つのが正解です。
交差点の中で止まってしまうと、対向車や歩行者の妨げになり危険ですし、道路交通法でも禁止されています。
「行けそうだから進む」は事故や迷惑のもと。
進めると確信できるまで、無理せず待ちましょう。
まとめ:右折は「止まり方」と「曲がり方」で安全が決まる
右折は、ただの“方向転換”ではありません。
通行の中で一番優先順位が低いので周りを見ることが大事です。
だからこそ、右折には基本が大切。
「まっすぐ止まる」「大きく回る」「焦らない」この3つだけでも、事故のリスクは大きく減らせます。
あなたは本当に“安全な右折”ができていますか?
ベテランドライバーも、改めて自分の運転を振り返ってみてください。
ほんの少しの意識の違いが、事故を防ぎ、命を守ります。
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